FIAクロスカントリーラリー・ワールドカップシリーズ第8戦のポー・ラス・パンパスラリーが、19日から23日にかけて、アルゼンチンの首都ブエノス・アイレス、中央部の都市コルドバなどで行なわれた。篠塚建次郎(三菱パジェロ)は、重傷を負った後の“復帰戦”であったが、優勝でこのラリーを飾った。
2000年パリ〜ダカールラリーでは中盤までトップを走りながらリビア砂漠で転倒。尾てい骨骨折、額に打撲傷を負い、入院、リハビリ。体調の確認をかねて手探り状態で出場したポー・ラス・パンパスラリーでの優勝は、2001年パリ〜ダカールへ向けて大きな自信となったという。「8月からラリーに専念するためパリに駐在することになりましたが、何か吹っ切れたというか、集中出来るというか、それがいい結果につながったように思います」
“クラッシュ後遺症”のようなものは、大きな事故のあとドライバーを悩ませがちだが、篠塚は「それが全くなかったのが嬉しいです。思い切ってアクセルを踏む怖さもないし、体そのものも万全なことが分かったんです。しかも、優勝というおまけ付きですから、これ以上の復帰戦は考えられないですよ」と喜びを語っている。
篠塚はこのあとUAEラリー(11月)で最終調整し、2001年パリ〜ダカールラリーに臨む。 「UAEの前、10月半ばにはモロッコへタイヤ・テストに行きます。UAEはパリダカへの最終確認を兼ねて走ります。ラリーに専念するためパリにいるんです。すべてを注ぎ込んで頑張ります」と篠塚はパリダカへの意気込みを語った。
●ポー・ラス・パンパスラリー最終成績
1位:篠塚建次郎(三菱パジェロ)
2位:J. クラインシュミット(三菱パジェロ)
3位:J-P.フォントネ(三菱パジェロ)
●シリーズポイント
1位:J−L・シュレッサー(シュレッサー) 406
2位:J・クラインシュミット(三菱) 368
3位:J−M・セルビア(シュレッサー) 244
8位:篠塚建次郎(三菱) 87