フォードは大宇(デーウ)に対する買収から正式に撤退することを表明した。フォードによると理由は「アジアのマーケットがスローダウンしている、大宇のモデルが古くこれからの自動車生産プランに合わない、大宇の抱える債務が大きすぎる」などが挙げられている。
しかし業界内部には先頃からのファイアストンタイヤのリコールに端を発したフォードの工場閉鎖、大量リコールの命令などでフォードの利益が急速に悪化していることが一番の原因、とする声もある。フォードは今後のアジア戦略をマツダを中心に考え直すとしているが、具体的な見通しについてはコメントしていない。
今回のフォードの撤退でもっとも恩恵をこうむるのはGMで、同社は近いうちに大宇に対する買収金額のオファーを出すが、フォードが予定していた69億ドルよりも低い数字を出してくることが確実視されている。