【GPS精度向上でこうなるカーナビ Vol.5】精度の上げ下げは米国のやりたい放題、という事実

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カーナビの普及が世界でも類を見ないぐらい進んでいる日本では、誤差信号を含めて電波を送ってくるアメリカのGPS衛星を利用しないで自前で衛星をあげてはどうかという声は以前から多かった。

日本では防衛目的としても利用できる多目的衛星の打ち上げを予定しているようだが、GPSの場合は少なくても3〜4個の衛星からの電波を受信していなければならず、安定した受信を行うことや、メンテナンスのことも考えれば最低でも5〜7個ぐらいの衛星が必要となる。今の日本にそこまで資金を投じる余裕があるのかも疑問だし、今回、GPSの誤算信号が解除されたことで、その話は立ち消えとなることはほぼ間違いないだろう。

もちろん、航法システムがアメリカの管理下に置かれることに不安視する声もある。事実、今回の発表の中には、「有事の際は誤差信号を予告なしに含めて送信することがある」といった内容も含まれており、ある日突然、アメリカの都合で受信機の誤差がいきなり大きくなるということもあり得る。ただ、その誤差のレベルは今までの範囲内で行われるとされ、既に精度を上げるための技術が投入されている現状のシステムではそれほど大きな影響はないと思われる。

《会田肇》

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