ダイムラー・クライスラーが今年のデトロイトオートショーで発表したクライスラー『PTクルーザー』だが、その多機能性から普通乗用車として販売認可されるのか、トラックの扱いになるのかに注目が集まっていた。
アメリカ環境保護局(EPA)は、今春発売予定のPTクルーザーを正式に「普通乗用車」と認定する判断を下した。しかしダイムラー・クライスラーはこのクルマを「トラック」として認可されることを求めており、残る高速交通安全委員会(NHTSA)の判断に望みをつないでいる。
ダイムラー・クライスラーがこのクルマを「トラック」としたい理由は、NHTSAが求める燃費スタンダードにある。今年からアメリカではメーカーごとの平均燃費基準を求めており、PTクルーザーが乗用車かトラックかで全体の平均値が左右されるからだ。
NHTSAが求める企業平均燃費(CAFE)は、メーカーのライトトラック(これにはピックアップ、SUV、ミニバンを含む)を20.7マイル/ガロン=約8.8km/リットルと定めている。もし燃費の良いPTクルーザーがトラックと認められれば、他のピックアップなどに多少の燃費の余裕が生まれるのだ。NHTSAがどのような判断を下すのか、結果が期待される。