アメリカではガソリンの添加剤であるMTBEによる河川などの汚染が社会問題となっている。このため使用を制限する州が出てきているが、大気汚染を防止するためにガソリンをよりよく燃焼させるMTBEのような添加剤は必要なもの。そこで注目を集めているのがエタノールだ。MTBEほどの酸化力はないが、水質を汚染しない添加剤としてガソリンへの混入が進められているのがその理由。
今年1月には平均で1日1万3000キロリットルが生産され、月間の生産量は39万5000キロリットル。これは改良型ガソリン(RFG)の77%にエタノールが使用されるに充分の量だ。
またエタノールが人気を集めているもうひとつの理由は、このところのアメリカでのガソリン価格の高値。一方エタノールの減量となるトウモロコシは安値が続いており、エタノールを添加することで高いガソリン価格を多少は抑えられることもエタノールの使用に拍車をかけている。カリフォルニア州ではすでに2003年にMTBEを完全に禁止することが決定しており、エタノールの需要は今後も高まりそうだ。