三菱自動車では、豊田合成、東洋紡績と共同で、PETボトル・リサイクル材を使用したエンジンカバーを開発した。今回開発したエンジンカバーは500ccボトル換算でPETボトル22本分を使用する。このような自動車用大型射出成形品への転用例は世界的にも少なく、国内では初めて。
これまでPETボトルリサイクル材は繊維製品等に再利用され、各自動車メーカーでもカーペット、フロアマット等の繊維素材で採用しているが、エンジンカバーのような大型樹脂製品での実用化は困難とされていた。
国内のPETボトル生産量は99年度予測で生産量32万7000t、回収率18%。今後、回収量が増大することが確実視されており、今回のエンジンカバー実用化はリサイクル材の用途拡大に貢献するだろう。
三菱自動車ではPETボトルリサイクル材を使用したエンジンカバーを今春以降発売する車種に順次展開していく予定だ。また豊田合成はトヨタ系列の樹脂部品メーカーで、企業グループを越えての協力としても注目できる。