2000年初頭からより厳しい大気汚染基準を設けているアメリカで、環境局からターゲットになっているのが道路の鋪装会社だ。アスファルトなどの鋪装材料を作る会社は大気汚染に悪影響をおよぼす、と考えられがちで、環境局が罰金などの具体的な制裁に乗り出している。
この1月にはラスベガスのふたつの鋪装会社が大気汚染法違反の反則金として合計18万ドル以上を支払っている。主な違反内容は、工場から舞い上がるダスト、工場内を走るディーゼルカーによる排気ガスなどが大気に悪影響を及ぼしている、ということだ。
アスファルトを扱う道路鋪装会社は今後従来のドラムミキサーではなくダブルバレルドラムミキサーを使用することが義務付けられる。この結果青黒い浮遊物を含む煙りの量は激減すると思われるが、こうした費用が道路の建設建設費用に跳ね返る可能性も十分に考えられる。
ディーゼルエンジンの作業用車に関しても、今年施行の排気ガス基準法では新たな導入が禁止になることになり、自動車社会と切っても切り離せない道路舗装会社にも大気汚染防止法は大きな影響を及ぼすことになりそうだ。
《土方細秩子》