小さくてカワイイ、とか小さくて安いといった価値観とは一線を画し、コンパクトでありながらパフォーマンス、クオリティともに高い、まさに「プレミアムコンパクト」。
6気筒に関しては新参者のイメージがつきまとうが、じつは試作ユニットを含めると歴史は22年余。
今までレガシィのラインナップに3.0Rのようなクルマがなかったんだよね。気品があって、でもどこかワル。
軽量・コンパクト・低重心、そして完全バランスというフラット6のメリットを生かし、静かで滑らかな吹け上がりを見せるエンジン。
直噴エンジンの低回転トルクの薄さにガッカリさせられたA3だが、いっぽうで新トランスミッション“DSG”が生み出す新鮮なフィーリングには驚嘆した。
「スバルは、プレミアムを語る素質を手に入れたナ」。リニューアルしたボクサー6搭載の3.0R試乗直後の感想だ。
スムーズでレブリミットまでまったくといっていいほど振動がないエンジン。先代モデルに搭載されていた6気筒と比べるとパワー感もトルク感もグッと明瞭。
2ボックスカーというと華奢なイメージを持ちがちだが、A3には貧弱さがまったくない。まるで高級セダンに乗っているような乗り味がある。
大幅な軽量化を施されたボディを持つ新しいレガシィであるが、ハンドリングに効くところは重量増になってもよいものを求めた点は、ドライビングを中心に考えるスバルらしさだ。
新しくなったA3は初代の地味なスタイルから一転強そうに見えるようになった。室内はアウディらしい質感の高さは感じられるがやや保守的。