どうも人は新しいものに対して身構えるというか、素直に受け入れない傾向が歳と共に加速する印象が強い。
VWと言えば、ビートルの時代からそのドイツらしいクルマの作りや、生真面目で遊び心の少ない、一言で言えば「質実剛健」を地で行くブランドである。
デリカミニを1週間ほど借りて日常で使い倒してみた。試乗会の時は時間も限られあれやこれやという細かい部分には触れられていないので、改めてというところである。驚いたのは、やはりというべきか1時間程度の味見とはだいぶ違う部分を見せてくれたことだ。
メルセデスベンツに対する個人的な印象を記すと、高級車の老舗にして威厳と格式の高さで他を圧倒するが、最近は少し下界に降りてきた。そんな印象だ。
試乗会だけの試乗では解らなかった本当の燃費に挑戦してやろうと、E-TECHの一連のモデルをすべて借り出して挑戦してみた。
モータージャーナリストという職業柄、友人知人から良く「クルマ買いたいんだけど…」という相談を受ける。勿論価格やサイズなど条件はあるだろうが、大抵の場合「今お勧めのクルマってある?」と聞かれることが多い。
何でも全世界でたったの695台。日本向けの割り当ては、右ハンドル、左ハンドル各100台の合計200台だそうである。なわけで、多分もう無いかもしれない。ただ、この限定仕様はともかくとして、アバルト695がどんなクルマかをここではご紹介したいと思う。
小型車作りのノウハウを次々と積み上げたメルセデス、新しいAクラスは基本的には内外装のフェイスリフトにとどまっているが、数字や見た目には表れない変化が感じ取れる。その代表格は個人的に静粛性の向上である。
80年代ごろまでのメルセデスベンツと言えば、メカニカル制御の権化のようなクルマで、その作り、その佇まい、そしてその性能など全てを兼ね備えたクルマ作りをしていた。ある意味自動車界の全知全能の神的存在と言っても過言ではなかった。何故か?
パッと見た時は個人的に「なんだ、まんまレヴォーグじゃん」と思ってしまったのだが、写真を撮っているうちにあれ?なんか違うなぁ…という印象に。そこで、現行レヴォーグと2台並べてみて見比べてみると、実に大きく違うことが判明した。