<講師>
大和証券株式会社 エクイティ調査部 チーフアナリスト 箱守 英治 氏
日本の自動車産業はグローバリゼーションを背景に成長を遂げてきた。一方、近年は米国関税や中東紛争など分断の時代を迎えている。中国勢の台頭も著しく、各国政策の脱炭素ロードマップも定まらない。「100年に一度の変革期」と言われ始めて早10年を経過しようとしているが、各社は目先の課題や政策変更への対応を優先せざるを得ない状況にある。しかしながら、変革期の動くは確実に見て取れる。なぜ、日産はルノーではなく、難航しながらもホンダとの提携を模索するのか、トヨタは出資するマツダ・スズキ・SUBARUと、どう協業を進めていくのか、日系各社の動向と戦略を紐解いていきたい。
1. アナリスト最大の特徴は「広さと分析力」。自動車市場・各OEM間の横比較で分析することで、各OEMの状況・戦略の方向・その妥当性を紹介していく。
2. 自動車市場分析。物価高・ガソリン高で需要が2極化している米国を軸に、BEV化が進む欧州、中国勢の躍進著しい中国・アセアン、グローバルメーカーの強化表明が相次ぐインドと、主要市場の状況を分析する。
3. OEM各社の戦略
(1)トヨタは、米国以外では中国勢が台頭する中でもプレゼンスを維持し、米国での旺盛な需要は続く。HEVを核に生産能力を増やせれば、もう一段の台数成長が見込まれる。
(2)縮小均衡を進め、他社提携が必須な日産、米国強化を目論むも単独施策の限界が見えるホンダと、両社の協業は必然と見える。SDV領域の協業発表までに2年も要した不安はあるが、生産領域等の協業はさらに進む可能性が高い。アセアン主軸の三菱自も補完関係にある。
(3)スズキはインド市場で商品強化進み、巻き返しが期待できる。SUBARUは米国で足元やや苦戦も長期施策が見えてきた。マツダは知能化領域でもトヨタとの連携が始まった。
4. 質疑応答


