【マツダ ロードスター】11年目なのにまだ売れる! 新グレード「PS」が掘り起こした“通”の需要

マツダ ロードスター PS
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マツダは『ロードスター』の商品改良を発表。注目は新色「ジンクグリーンメタリック」とともに投入された「PS」と呼ばれる特別仕様車だ。このPSはどういう目的で投入されたのか。その背景には、ロードスターを取り巻く市場環境の変化と、“ピュアスポーツ”にこめたマツダの思いがあった。

◆作りたかったのは「ピュアスポーツ」

マツダスピリットレーシングロードスター

もともとロードスターには「RS」という走行性能に特化したカタログモデルがある。そこに加えて特別仕様車となるPSがラインアップされた理由は何か。PS=ピュアスポーツとRSは何が違うのか。開発のきっかけは、高性能モデルとして登場した『マツダスピリットレーシングロードスター』の存在だった。

開発主査の齋藤茂樹さんは、改良前のRSについて、「ちょっと乗り心地が硬いかな、やりすぎたかなと思っていて、どこかのタイミングでもう少ししなやかにしたいと考えていました」と明かす。

その上で、マツダスピリットレーシングロードスターを開発した際に、「ロール剛性はしっかりしていながら、乗り心地も良いという方向性で良いところが見つけられた」(齋藤)。この方向性を生かして「もう一回RSを作り直そう」と決めたのだという。

マツダ ロードスター PS

RSはレカロシートやBOSEなど、最上位モデルとして走行性能に関するもの以外にもフル装備が奢られている。そこで齋藤さんは、「もっとピュアに軽くてシンプルで、何もついていない、運転だけを楽しみたいというスポーティー路線のクルマがあってもいいんじゃないか」と考えた。

「Sスペシャルパッケージ」をベースに(改良後の)RSの足を装備すれば、純粋なスポーティーなクルマが作れる。そう考え、同じ足周りでフル装備のRSとピュアでシンプルなPSという選択肢を設けたのだ。

そのうえで、運動性能だけでは面白くないと、PSではジンクグリーンメタリック(他グレードでも選択可能)に合わせる形でソフトトップをグレーに、内装のエアコンルーバー加飾をシルバーにしたスポーティーな新しい世界感を提案。さらにホイールをブラックにすることで、ブレンボのシルバーをより目立たせるこだわりも盛り込んだ。

◆いかにして旋回性能の向上と乗り心地を両立したのか

マツダ ロードスター PS

新たに加わったPSと、商品改良されたRSの足回りは、全く同じものだ。マツダスピリットレーシングロードスターの知見から得られた、新世代ロードスターの足回りはどんな特徴があるのか。

ポイントは旋回性能の向上と乗り心地の両立にある。具体的には、マツダスピリットレーシングロードスターを参考に、デイリーユースを踏まえスプリングレートを変更。また、前後バランスも見直した。同時に乗り心地を両立させるためにダンパー特性(ビルシュタイン製)も見直された。

例えば改良前車と比較すると、リアのスプリングレートを上げている。これは、リアのロール剛性を高めることで、旋回性能向上と、前に荷重移動しやすいようにすることで応答性を改善するためだ。当然スプリングレートが高いと乗り心地は悪化する。そこでPSとRSは、「スプリングとダンパーの機能を再配分しました」(クルマ開発本部 操安性能開発部の柏村祐二さん)。

マツダ ロードスター PS
《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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