海の上に国道がある? 国道標識“おにぎり”も立っている? 伊勢湾フェリーは2026年1月16日、国道259号の道路標識を各船の後方デッキに設置したと発表した。これは昨2025年11月に設置した国道42号の標識に続くもので、フォトスポットとして利用できるという。
伊勢湾フェリーの公式Xでは「昨年11月にフォトスポットとして国道42号の標識を設置して以降、SNS等で重複区間である国道259号について多くの声が寄せらた事を受け、この度全船に追加設置いたしましたのでお知らせいたします♪」とポストしている。
●“海上国道”って何?
伊勢湾フェリーが運航する伊良湖港(愛知県田原市)と鳥羽港(三重県鳥羽市)を結ぶ航路は、国道42号および国道259号の海上区間にあたる。フェリーはこれらの国道の陸上部分をつなぐ交通手段だ。このフェリー航路が国道の代わりとなっている“海上国道”だ。
伊勢湾フェリーのように、道路の物理的な路面がない区間でも、指定された国道の経路として機能する航路が海上国道とされている。伊勢湾フェリーは標識設置により、航路の認知度向上および旅客サービス向上に取り組んでいる。
●海上国道の法的根拠
一般国道は道路法に基づき、内閣が政令で路線名・起点・終点などを指定する制度によって定められる。具体的には、道路法(昭和27年法律第180号)第5条に基づき、「一般国道の路線を指定する政令」で路線が決められている。
政令には路線の経路が明記され、海上を含む区間も指定可能であることに法的な制限はない。そのため、伊勢湾のようにフェリー航路が国道の指定区間として扱われることがある。このような湾口航路や離島航路が海上国道だ。
道路法では道路の基本的な種類や管理主体が規定されるが、海上区間を含む国道の取り扱いについては、政令による指定の中で連続性を認める運用が行なわれている。
●国道42号と国道259号
国道42号は、静岡県浜松市を起点とし、太平洋沿いを経て和歌山市に至る一般国道だ。紀伊半島の沿岸部を縁取るイメージのある国道だが、起点は浜松市だ。伊勢湾フェリーの航路は、田原市伊良湖岬~鳥羽間の伊勢湾をまたぐ区間が、国道42号の指定区間に含まれている。
国道259号は、三重県鳥羽市を起点として愛知県豊橋市に至る路線であり、渥美半島の北側を通る国道だ。伊勢湾フェリーの鳥羽~伊良湖航路は、国道42号と重複する海上区間として、国道259号にも指定されている。
船上の国道標識はほかに、国道九四フェリー・三崎(大分県大分市)~佐賀関(愛媛県伊方町)航路「涼かぜ」船上で国道197号のものをを見ることができる。また静岡県道223号・清水港(静岡市)~土肥港(静岡県伊豆市)は全線が海上県道となっており、駿河湾フェリー「富士」デッキに、県道標識“ヘキサ”が設置されている。






