ジェイズ・コーポレーションは12月9日、関西圏を代表するモータースポーツ施設のセントラルサーキットの全株式取得に関する契約を締結したと発表した。譲渡実行は2026年1月末の予定だ。
セントラルサーキットは1996年に開業し、多くのドライバーやチームが使用する歴史あるサーキットだ。近年は安全基準の高度化や設備の刷新、利用者の多様化に対応する必要が高まっており、抜本的な強化が求められていた。
ジェイズ・コーポレーションは車両のチューニングやパーツ開発・販売を展開する企業で、「ジェイズレーシング」ブランドを世界に広げている。約30年にわたりセントラルサーキットと友好関係を築きながら、日本のモータースポーツ文化の発展に注力してきた。今回のM&Aを通じて、国内外のサーキットで培った技術力や安全思想をセントラルサーキットの運営に融合し、新たな体験価値を創出していく。
今後の取り組みは4点に集約される。初心者からプロまで対象とした多様なイベントの拡充、安全性向上を兼ねた施設のリニューアルおよびEV・ハイブリッド車両対応施設の拡張、若手ドライバーを育成するプログラムの実施、大幅なコース延伸計画の推進、である。将来的には国際基準の大規模コースを構築し、世界の自動車メーカーやファンが集まるモータースポーツの拠点を目指す。
譲渡後はジェイズ・コーポレーションが新体制のもとで運営を継続し、安全かつ魅力的な走行環境の提供に努める。地域の雇用創出やモータースポーツ文化のさらなる繁栄にも貢献する考えだ。



