ミスミグループは10月20日、機械部品調達のAIプラットフォーム「meviy(メビー)」が、切削加工(角物)において、斜め穴部品への対応を開始したと発表した。
これにより、自動車・産業機械・ロボット業界をはじめとする幅広い分野で活用範囲が拡大し、現場のボトルネックを解消する。
今後もミスミはサービスの向上を通して、IA(インダストリアル・オートメーション)産業の顧客にグローバルで時間価値を提供、生産性の向上に貢献していく。
自動車、産業機械、ロボットといった多くの業界では、斜面取り付け部品など「斜め穴」のある部品が広く利用されている。斜め穴とは、斜面に対して垂直な穴のことを指す。斜め穴部品の調達には、紙図面を作成しなければならず、特に斜め穴の表現が複雑であるため、図面作成に多くの手間と時間を費やしていた。
また、こうした部品を加工できるのは多軸加工機や専用治具を持つ加工業者に限られるため、供給が不安定化し、納期が長期化するといった課題もあった。このような背景から、顧客より「meviyで斜め穴のある部品にも対応してほしい」という声が多く寄せられていた。
今回、これらの要望に応えるため、斜め穴を見積もりできるようにするためのシステム開発、および安定供給を可能とする供給体制強化を行い、自動見積もりを実現した。従来、調達に時間を要していた斜面取り付け部品などが、今後は最短3日目という短納期で調達できるようになる。
meviyは機械部品の3DデータをアップロードするだけでAIが自動で即時見積もり、独自のデジタル製造システムにより最短1日での出荷を実現する。これまで、機械部品調達時に発生していた作業時間の9割以上を削減することで、お客さまの部品調達における非効率を解消するプラットフォームだ。
4年連続で国内シェアNo.1を獲得、第9回ものづくり日本大賞において「内閣総理大臣賞」を受賞し、製造業の生産性向上において高い評価を得ている。海外でのサービス提供も拡大しており、部品調達DXを通じた時間価値をグローバルで提供している。