ジヤトコは、「台北国際サイクルショー2025」において、電動アシスト自転車事業を強化すると発表した。
同社は、これまでのドライブユニット単体供給から、バッテリーやコントローラー、センサー、操作スイッチまでを含むトータルシステムの供給体制を整える。これにより、電動アシスト自転車に必要なハードウェアだけでなく、ソフトウェア部分も自転車メーカーの要望に応じて適合開発を行い、システム全体での品質保証が可能になる。

また、さらなる小型化・高出力化を目指して開発中の電動アシスト自転車用ドライブユニットの次期型モデル「GA45」と、変速機にCVT(無段変速機)を採用したコンセプトモデル「GA-X Concept」の2つを発表した。GA45は2027年の商品化を目標に開発を進めており、GA-X Conceptはジヤトコの得意とするCVT制御技術を応用し、より高いトルクに対応するとともに、搭載位置を自転車のセンター(ペダル位置)とすることで、異なるタイプの自転車への搭載を想定している。
ジヤトコは自動車分野で50年以上培ってきたギアの技術や電動パワートレインの技術を生かし、電動アシスト自転車用ドライブユニット「GA30」の開発、生産準備を行っている。このドライブユニットは、モーターと3段変速機構を一体にした2-in-1ユニットとして、2025年度中にホダカから発売される電動アシスト自転車への搭載が予定されている。

同社は、これらの新製品や技術を通じて、電動アシスト自転車に関する事業領域の拡大を図る方針だ。自動車産業で培った技術を活かし、成長が期待される電動アシスト自転車市場への参入を本格化させていく。