アルピーヌは、GT4クラスの新型レーシングカー『A110 GT4+』を欧州で発表した。このモデルは、既存の『A110 GT4 Evo』をベースに大幅な進化を遂げており、性能向上と運用コスト削減、信頼性向上を実現している。
A110 GT4+は、2018年以来のレーストラックでの経験と、ラリーでの成功を基に開発された。特筆すべき特徴として、ラリーGT+バージョンから派生した過給システムと冷却システムを採用している。また、ギアボックススペーサーの再設計、カーボンファイバー製エアボックスの採用、大型化したフロントラジエーターにより、温度管理が改善された。
エアロダイナミクスも最適化され、カーボンファイバー製の通気性リアウィンドウや、天然繊維製のより頑丈なフロントスプリッターを採用している。さらに、大気圧適応システムにより、バラストを追加することなく高度変化に対応できるようになった。
新たに7年間の公認を受けたA110 GT4+は、SROモータースポーツグループのGT4カテゴリーや複数のグランドツーリングシリーズに参戦可能となる。価格は22万ユーロ(約3569万円・税別)で、既存のA110 GT4およびA110 GT4 Evoのアップグレードキットも3万4000ユーロ(約552万円・税別)で販売される。
A110 GT4+は重量1080kg、1.8リットル直4ターボエンジンで350~400馬力(BoP準拠)、6速シーケンシャルギアボックス、リミテッドスリップデフを採用。ホイールは前9×18インチ、後10×18インチで、FIA公認のロールケージを装備している。