化学メーカーのUBE(旧宇部興産)は、米国ルイジアナ州においてジメチルカーボネート(DMC)およびエチルメチルカーボネート(EMC)プラントの起工式を開催した。この新工場は、UBEグループにとって過去最大規模の製造設備投資となる見込みだ。
新プラントの年間生産能力は、DMCが10万トン、EMCが4万トンに達する。2026年7月の完工、同年11月の稼働開始を予定している。DMCとEMCは、電気自動車(BEV)やハイブリッド車(HEV)、エネルギー貯蔵システム(ESS)向けに需要拡大が見込まれるリチウムイオン電池の電解液溶剤の主要成分。また、DMCは半導体製造プロセス現像液の原料としても使用される。
UBEの泉原雅人社長兼CEOは起工式で、「米国で唯一のDMC・EMC製造業者として、高い生産性と低環境負荷の製品供給を実現するとともに、新たに買収した高機能ウレタン事業とのシナジー効果に期待している」と述べた。