フェリーの船体不具合は塗色が原因だった?!…佐渡汽船ときわ丸がドック入り

塗色変更後のときわ丸
  • 塗色変更後のときわ丸
  • 塗色変更後のときわ丸(船首)
  • 塗色変更後のときわ丸(右舷)
  • 旧塗装のときわ丸

新潟市の新潟港と佐渡島の両津港とを結ぶ佐渡汽船のカーフェリー「ときわ丸」は定期整備において船体塗色を変更し、2月3日から運航を開始する。船体色を紺色からホワイトへ変更するのだが、実は旧塗装が船体不具合の原因になっていたという。

旧塗装のデザインは、2014年にときわ丸が竣工した時のもので、複数の候補から社内選考により決定したそうだ。ときわ丸は就航から時折、バウバイザー(船首の昇降口)開閉や左舷の可動甲板に不具合が発生し、車両の積み下ろしに支障を来たすことがあり、造船所とともに改修を重ねていた。

そういった中で、塗色された紺色の熱吸収による船体の歪み(金属の伸び)が不具合の原因と推測し、2024年にバウバイザーのみ塗装を白へ変更し、猛暑でも影響がないことを確認したという。竣工から10年以上経過し、塗装も全塗装のタイミングであることから、僚船「おけさ丸」と同色へ変更することになった。今回の変更で、夏場の車両甲板の温度を下げ、船体の伸びを防ぐことが期待される。なお今回の整備では船内の設備に変更はない。

ときわ丸は総トン数5380トン、全長125m、車両の積載能力は大型バス28台+乗用車8台、または乗用車だけだと168台。最大旅客定員は1461人となる。主機はディーゼルエンジンで、航海速力は19.1ノット(約35.4km/h)、新潟港~両津港間を所要2時間30分で結んでいる。

今回の塗色変更箇所は、船底色を鉄錆色から青系(おけさ丸と同色系)に変更、船体色を紺色から佐渡汽船ホワイトへ変更、船側面の3本ラインの除去。塗色変更後のときわ丸運航再開初便は、2月3日新潟港発12時35分だ。

《高木啓》

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