CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関のJ.D. パワージャパンは、2024年の日本自動車セールス顧客満足度(SSI)調査の結果を発表した。
調査結果によると、総合満足度の調査平均スコアは前年と変わらず720ポイント(1000ポイント満点)だった。ファクター別の調査平均スコアでは、「店舗施設・サポート」が730ポイント、「契約手続き」が728ポイント、「商談」が715ポイント、「納車」が709ポイントとなった。セグメント別では、ラグジュアリーブランド平均が776ポイント、マスマーケット国産ブランド平均が715ポイントだった。
●HEV、PHEVの購入検討者が増加、EVは停滞気味
2024年調査結果の傾向として、HEV(ハイブリッド車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)の購入検討者が増加し、EV(電気自動車)は停滞気味であることが挙げられる。HEVの検討率は前年の57%から60%に増加し、ガソリン車は62%から57%に低下した。PHEVの検討率も前年の11%から14%に増加したが、EVの検討率は10%と前年から変わらなかった。なおHEV、PHEVの購入検討者には、ガソリンやその他のエンジンタイプを同時に検討した人を含む。
●HEV、PHEVの購入検討者が参考にした情報
HEV、PHEV検討者の情報収集には特徴がみられた。購入検討時の参考情報として、HEV、PHEVの購入検討者は、デジタル媒体と実車体験を重視している。特に「購入した車メーカー/販売店のSNS」を参考にした割合が増加しており、メーカーや販売店が発信するSNS情報の活用が進んでいる。
HEV、PHEV検討者は、「販売店の展示車/試乗車」を参考にした割合も高かった。ガソリン車の検討者では39%に対し、HEV検討者では+4ポイントの43%、PHEV検討者では+8ポイントの47%だった。
●試乗時の搭載技術や機能の体感は魅力訴求に有効
また、実車体験も重要視されており、試乗時の搭載技術や機能の体感が顧客満足度に影響を与えている。