デンソーとJERAは8月5日、デンソーの水電解装置SOECを使用し、排熱を活用した高効率水素生成技術の共同開発およびJERAの火力発電所での共同実証試験を実施することを発表した。
デンソーは2035年にカーボンニュートラルの実現を目指し、「モノづくり」「モビリティ製品」「エネルギー利用」の3つの領域で取り組みを進めている。特に「エネルギー利用」では、クルマのシステム開発で培った技術を応用し、高い安定性と効率性を持つSOECの開発に注力している。
SOEC(Solid Oxide Electrolysis Cell)は、セラミック膜を電解質として高温で動作し、水蒸気を電気分解して水素を製造する装置である。他の水電解技術と比べて電解に要する電気エネルギーが少ないことが特徴である。
JERAは「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、2050年までに国内外の事業から排出されるCO2の実質ゼロを目指している。水素・アンモニアのサプライチェーン構築に挑戦し、発電時にCO2を排出しないゼロエミッション火力を追求している。