米国のテキサス・インスツルメンツ(TI)と台湾のデルタ電子は6月21日、次世代のEV充電システムや電力ソリューションの開発に向けて、長期的な提携を発表した。
この提携は、台湾の平鎮に設立される共同イノベーションラボで、両社の電力マネジメントおよび電力供給に関する研究開発能力を活用するものだ。TIとデルタ電子は、電力密度、性能、サイズの最適化を目指し、安全で高速な充電が可能な、より手頃な価格のEVの実現を加速させることを目指している。
TIはデルタ電子と共に、TIの半導体を使用して、より小型で効率的かつ信頼性の高いEV電力システムを開発し、EVの航続を延ばし、EVの普及を促進していく。
デルタ電子は、TIとの共同イノベーションラボの設立を通じて、TIのデジタル制御やGaN技術における豊富な経験と先進技術を活用し、EV充電システムの電力密度と性能を向上させることを目指す。
提携の第一段階では、TIの最新のC2000リアルタイムマイクロコントローラー(MCU)とTIの独自のアクティブ電磁干渉(EMI)フィルタ製品を使用して、デルタ電子が軽量でコスト効果の高い11kWの車載充電器を開発する。両社は、充電器のサイズを30%削減し、最大95%の電力変換効率を達成することを目指している。