日本自動車会議所、5つの重点事業---業界結束強化と総合団体としての認知向上を強調

日本自動車会議所の島﨑豊専務理事(左)と畠山太作常務理事
  • 日本自動車会議所の島﨑豊専務理事(左)と畠山太作常務理事

日本自動車会議所は6月12日、記者会見を開催し、前日行われた定時総会の報告と2024年度の事業計画などについて説明。新たなモビリティ社会の実現のために、自動車業界の結束強化と総合団体としての認知向上を図っていくと強調した。


●理事の改選

今年は理事の改選期に当たり、新たに日本自動車工業会の片山正則会長(いすゞ自動車会長)、日本自動車販売協会連合会の加藤敏彦会長(茨城日産自動車社長)、日本自動車部品工業会の茅本隆司会長(日本発条会長)、トヨタ自動車渉外広報本部の島﨑豊フェローの4氏が理事に、SUBARU(スバル)の中村知美会長が監事に就任した。

なお、島﨑氏は山岡正博専務理事の退任に伴い、6月11日付で後任の専務理事に選定され、畠山太作常務理事とともにこの日の会見に臨んだ。「これまでは1メーカーで勤務してきたが、会議所は自動車に関わる非常に多くの団体、あるいは企業が会員になっており、自動車関連団体の総合団体と言える。本当に自動車業界に携わる多くの方々が関わっている団体ということを改めて認識し、身が引き締まる思いだ」と話し、関係する人たちの要望を聞きながら、自動車業界の結束強化や会議所の認知度向上を図っていくと強調した。

●下請法違反勧告や型式認証不正

自動車業界は今、ピンチに立たされていると言っていいだろう。というのも、日産自動車に対する公正取引委員会の下請法違反勧告や、トヨタ自動車、ホンダ、マツダ、スズキ、ヤマハ発動機の5社の型式認証不正が相次いでいるからだ。

「今回の型式認証に関わる問題については、非常に大きな問題で、お使いになっているユーザーに本当に心配をかけ、重大な事態だと思っている。会議所として具体的に何ができるというわけではないが、業界を挙げて信頼回復をつとめていく必要があり、そのために何かお役に立てることがあれば、それをやっていきたいと考えている」と島﨑専務理事。


《山田清志》

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