アウディは6月3日、取締役会にイノベーションとソフトウェア定義自動車(SDV)に特化した新しい役職を設けると発表した。ジェフリー・ブーコ氏を、SDV担当の取締役に起用している。
これにより、アウディは開発の速度を上げるための新たな一歩を踏み出した。ゲルノート・デルナーCEOの下、「アウディ・アジェンダ」を通じて同社が注力する分野を明確にした。製品と技術、品質と革新がその焦点だ。アウディの監査役会は組織の新しい方向性を強調し、ソフトウェアに中心的な役割を与え続けることを示している。
アウディ・アジェンダの核心要素は、マトリックス組織を導入することで、開発作業の速度を加速させることだ。これにより、モデルシリーズのマネジメントが強化され、技術開発部門内のライン組織の能力が明確に構造化されるという。技術部門の開発能力は明確に定義されたシステムロジックに統合され、ソフトウェアを主導要素とする統合車両開発へのパラダイムシフトを進めていく。