自動車の衝突安全試験用の機器などを扱うエフ・アイ・ティー パシフィックが、衝突試験用のダミー人形の部品や加速度センサー用校正機などを「人とくるまのテクノロジー展2024」で展示した。
ダミー人形の部品は今年から取扱いを開始したものだが、元々は同社の原点とも呼ぶべき商品分野で、そこにかける想いも聞いた。
◆原点だった衝突試験用ダミー人形
今回、取扱いが始まったダミー人形部品は、頭部や手、膝、脚の一部などで、全身ではない。ダミー人形はそもそも部品単位の販売が基本で、ユーザーが必要に応じて部品を購入し、自分で取り替えていくものなのだという。仮に全身を揃えてセットで販売しても、結局は壊れたらその部分をユーザーが取り替えなければならない。
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ダミー人形部品については、法規に定められた規定に沿って作られ出荷されている。例えば膝の部品や頭の部品は、衝撃が当たったときの反応や硬さ、どんな加重があったかの計測の方法などが複数の法規で決まっている。
以前は複数のメーカーから販売されていたが、M&Aが続いて取り扱うメーカーが1社だけになり、その結果エフ・アイ・ティー・パシフィックでは取り扱えなくなってしまっていた。しかし、同社が取り扱っていた別の計測機器メーカーがダミー人形部品の製造を始めたため、再び扱えるようになったのだという。