元トヨタ自動車のエンジニアが起業した Lean Mobility(リーンモビリティ)社は、台湾の自動車関連企業連合から総額28億円の出資を受け入れ、都市型小型EV『Lean3』の量産開発の最終段階に入ると発表した。
この資金調達は、同社が業界での経験が豊富なスペシャリストを集結させ、パートナー企業との強固な関係を築くことで進めてきた革新的なプロダクト開発が順調に進捗してきたことへの、大きな期待と信頼を示している。
今回の28億円の資金調達は、革新的な都市型小型EVの開発と市場導入を加速するためのもので、出資に参加した企業は、台湾の自動車産業を代表する冠和投資、鴻裕投資開発、東立物流股份有限公司が含まれている。出資に限らず各企業との広範な協力により、Lean Mobility社はその製品開発と量産から市場展開をさらに強化する見込みだ。
Lean Mobility社は、都市型小型EV「Lean3」の開発において重要なマイルストーンに到達し、今後はロードマップに沿って、詳細な開発計画を進め、2025年央の市場投入を目指している。地域展開においては台湾市場でのローンチを皮切りに、日本や欧州市場への展開も視野に入れており、5年目までに5万台以上の生産を見込んでいる。市場規模としては、都市型のモビリティ需要は潜在的に数百万台存在していると推定されている。
Lean Mobility社の「Lean3」は、プロダクトのサイズが乗用車の約1/3で、二人乗りが可能とし、後部座席はISO規格準拠のチャイルドシートの設置に対応している。新たにフロントステアに適応したアクティブ・リーン・システムは、Gジャイロセンサーによって常に車両姿勢を推定しつつ、コーナリング時には前輪の左右のサスペンションをダイナミックにコントロールし、車体を最適な角度に傾斜させることで、安定かつ爽快な運転体験を実現する。