電動化への動きが加速する中、車両軽量化や乗員スペースの確保を目的としたモーターの小型化は、最も重要なテーマであるといわれている。このソリューションとして、AVLは30000rpmの小型モーターを開発した。
AVLは1978年にオーストリアで創業された主として開発、シミュレーション、テストを行うモビリティテクノロジー企業である。言ってみれば自動車開発の裏方でもあり、顧客は従来主にサプライヤーが中心だったという。
ところが電動化が進むにつれて顧客層も変化して、今では自動車メーカーが半分を占めるようになったのだそうだ。AVLが作り上げた30000rpmのモーターがどれだけ高回転かというと、トヨタが『プリウス』を発売した当初のモーター回転数は5600rpmだったから、その6倍。こうなると振動や冷却などの問題が表面化する。また、モーターの発生するトルクはその寸法に依存するそうだが、出力はトルクと回転数の積であるため、高回転化によって小型化も可能になるという。