スシローと連携! パイオニア『NP1』が10万件以上のスポット情報を追加

“会話するドライビングパートナー”「NP1」。写真は車内側から
  • “会話するドライビングパートナー”「NP1」。写真は車内側から
  • 4回目の大型アップデートで、新たに3つの検索カテゴリー(上から3番目)が追加された
  • 日常エリア外でNP1が情報を見つけると自動的に音声と、My NP1のアプリ上で画像を表示する
  • My NP1のアプリ上で表示された提案情報の画像
  • JTBのガイドブックに掲載されたるるぶデータを基に、カテゴリー別の情報が表示できる
  • 「いこうよトピック」は主に子供向けの情報を中心に提案される
  • 走行中に表示された「スシロー」のキャンペーン情報
  • 一度探した施設は、履歴として簡単に呼び出せる

パイオニアは2月27日、“会話するドライビングパートナー”『NP1』のアップデートを行ない、10万件を超える施設データと連携できるスポット情報を追加したと発表した。機能更新はOTAにより行われ、利用者は自動的に新機能が利用できるようになる。

「NP1」は、通信型ドライブレコーダー、スマート音声ナビ、クルマWi-Fiなど多彩な機能を一つのボディに搭載したAI搭載通信型オールインワン車載器として、2022年3月に発売された。購入後も継続的にユーザーの使い勝手や体験価値を向上させていけるのが最大のポイントで、今回の大型アップデートは4回目となる。

◆追加されたスポット情報は10万件以上。子供向け施設も提案される

今回のアップデートでは、パートナー企業が有する10万件を超えるスポット情報が追加されており、それらはNP1の音声とスマホ向けアプリ上に表示される画像を通して提案される。これによって、いつものドライブがさらにスムーズに移動できるようになるわけだ。また、検索した履歴や施設詳細情報は「My NP1」アプリ上でいつでも確認できるため、ドライブ後に振り返りながらスムーズな目的地検索や設定に役立つ。

今回のアップデートで追加された施設データは、「JTB/JTBパブリッシング」「あきんどスシロー」「アクトインディ」の3つだ。

JTB/JTBパブリッシングでは、旅行ガイドで知られる「るるぶDATA」の全国4万3000件以上の観光情報と詳細な施設情報とデータ連携。日常使っている生活圏から離れて走行すると、自車位置周辺のおすすめスポットを、自動的にNP1より音声と「My NP1」アプリによる画像を使って提供される。この機能は利用者の問いかけにも対応する。

あきんどスシローとの連携では、自車位置周辺の店舗情報やその店舗のキャンペーン情報を提供する。この機能でメリットが大きいと思われるのは、店舗の混雑情報がリアルタイムで確認できること。こうした最新の情報に基づいた情報が提供されるのは、通信機能を持つNP1ならではの機能と言え、効率的なドライブ計画に役立つはずだ。

そして、特に子供を持つ家族に役立ちそうなのが「アクトインディ」が手掛けるファミリー向けお出かけ情報サイト「いこーよ」との連携だ。このサイトでは親子で平日にお出かけできる遊び場、連休や週末のファミリー向けイベント情報が満載されており、そこにはおむつ替え台や授乳室、ベビーカー貸し出しの情報も。自車から半径1.5km圏内で子供向けとして人気が高い施設情報を提供され、情報によっては子供へのサプライズとして役立つ可能性もある。

◆今後は音声での提案方法をより使いやすくすることも検討中

こうした中、アップデートが実施される直前の2月22日、アップデートのベータ版に試乗することができた。そこで開発者から聞くことができたのは“情報の提案を5分間隔に抑えたこと”だった。その理由として今回は新たに3種のサイトから情報が提供されるわけだが、あらかじめカテゴリー別にフィルタリングできるとはいえ、それだけでもエリアによっては情報がどんどん読み上げられてしまい、煩わしさを感じさせることになるからだ。

また、情報の読み上げは施設名からその詳細までを一気に読み上げられるのだが、個人的にはそれが煩わしさを感じさせる要因となり、たとえば「施設名だけを読み上げるようにし、必要なら音声で問い合わせをする形にしてはどうか?」と提案すると、開発担当者は「実はそのプランも構想に入っており、それを今後に反映できるよう検討していきたい」と回答してくれた。こうした使い勝手の部分にもOTAによって更新ができていくのもNP1ならではのメリットなのだ。

◆これまでのアップデートでNP1は着実に進化を遂げてきた

今回のアップデートは、NP1が3月に発売されて以降、4回となるものだ。ここでこれまでの大型アップデートを改めて振り返っておきたい。

最初に実施されたのは2022年5月18日で、Amazon Alexaに対応した。「生活を便利にする音声アシスタント」として、音声で様々な操作が可能になるもので、音楽・ニュース・ラジオ・自宅の照明やエアコンといったスマート家電の操作などが車内から可能になる。たとえばニュースや天気予報、設定した予定などを音声の呼びかけに対応して応えてくれ、Amazon Primeの会員なら聴きたい楽曲の再生や、買い物なども可能になるのだ。

2回目は9月29日提供された「コエ替え」の追加だ。ユーザーからもっとも要望が高かったとされる機能で、既存の音声2種類+新しいコエ4種類=計6種類による着せ替えが可能となった。コエステが提供する最新の音声合成技術「コエステ―ション」を採用。高音質で自然なイントネーションを実現した。なかでもこのアップデートで注目されたのが人気声優 悠木碧さんのコエが選べるようになったこと。幅広い層からファンが多い悠木さんの声を採用することで「やさしいコエ」「かわいらしいコエ」は誕生できたという。

3回目は12月22日に提供された「マイカーウォッチ」の追加で、NP1のドライブレコーダー機能を強化したものだ。

エンジンを停止するとNP1はセキュリティモードに自動的に移行する(別売の駐車監視用電源ケーブルNP-BD001が必要)が、駐車中に衝撃を検知すると、前方+車内/後方カメラでそれぞれ10秒間の映像を録画。記録した映像は、SDカードとクラウドに保存され、同時に指定したスマホに通知するので、利用者はスマホアプリ「My NP1」ですぐにマイカーに発生した異常を知ることができるのだ。

しかもこの機能では、My NP1に表示された「警告する」をタップすると定型の警告メッセージが発報される。音声は想像以上にリアルで、この声によってクルマに戻った時に被害に遭ったことに初めて気付く! なんてことにはならずに済みそう。トラブルを未然に防ぐにもきわめて有効性は高いと言えるだろう。

パイオニアでは今後もNP1の定期的なアップデートを予定している。これから先、NP1がどんなドライブシーンを生み出してくれるか、OTAのメリットを最大限活かして今後の進化に期待したいと思う。

《会田肇》

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