エアコンフィルター交換でクリーンな環境を作る ~Weeklyメンテナンス~

エアコンフィルター交換でクリーンな環境を作る ~Weeklyメンテナンス~
  • エアコンフィルター交換でクリーンな環境を作る ~Weeklyメンテナンス~

梅雨明けを迎えて一気に気温が上がってくると気になるのがエアコン。エアコン・メンテナンスの中でもつい忘れがちor放置しがちなのが「エアコンフィルター」のリフレッシュだ。今回はエアコンフィルターの役割と手軽に実施できる交換について紹介しよう。

そもそもクルマのエアコンにフィルターが付いていることを知らないユーザーもいるのではないだろうか。その理由は家庭用のエアコンとの違いにあるのではないだろうか。家庭用のエアコンは室外機は熱変換を行うのみで室内の空気を冷やして(冬場は暖める)循環させている構造だ。そのため外気を室内に取り入れることは基本的にはない。

一方、クルマのエアコンは外気導入/内気循環の切り替えが設けられている。クルマのエアコンを可動させる場合には、車外の空気を取り入れて冷やす方法と、車内の空気を循環させつつ冷やす方法があるのだ。つまり一般的な家庭用エアコンには無い機能として車外の空気を使ったエアコン利用(外気導入)と車内の空気だけを利用(内気循環)する切り替えがクルマには設置されているのだ。これがクルマのエアコンの特徴のひとつでもあるのだ。

エアコンにおける冷えの効率を考えれば内気循環の方がメリットがある。理由は簡単、外気導入すると熱い外気を取り入れて冷やすことになるため冷えの効率が下がるからだ。反面、内気循環だけを利用していると車内の換気や酸素濃度の低下などが懸念されるので、適度に外気導入も利用しておきたい。そんな時に気になってくるのが車外から導入される“汚れた空気”だ。

もちろん、トンネルや渋滞で排ガスが充満しているようなシーンではエアコンの吹き出し口から嫌な臭いが吹き出すケースがあるので多くのドライバーが外気導入→内気循環に反射的にスイッチを切り替えるだろう。しかし通常の状態でも車外のチリやほこり、PM2.5、さらには花粉などが車内に流れ込んでいるのだ。そんな空気の汚れをブロックしてくれているのがエアコンフィルターなのだ。

多くのクルマには交換式のエアコンフィルターが装着されているので、この機会に交換してみると良いだろう。多くの国産車の場合は助手席前にあるグローブボックスを外すとその奥にエアコンフィルターが設置されている(車種によっては純正ではホルダーのみ設置されフィルター未装着のモデルもある)。ここには不織布や活性炭を使った専用のエアコンフィルター(薄い角形のフィルター構造が一般的)が装着されているのだが、外気導入するとここで外気の汚れをせき止める構造なのでリフレッシュが必要なのだ。

エアコンフィルターを汚れたまま使い続けると、臭いの原因になったり冷却効率の低下にもつながるので定期的な交換を実施しよう。交換の目安は1年程度と言われてるでので、エアコンを稼働させはじめるタイミングを見はからって交換してみよう。

交換はショップでお願いすることも可能だが、作業自体は比較的簡単なのでDIYで実施しても良いだろう。車種ごとに取り付け位置は異なるのだが多くの場合はグローブボックスの奥にある。クルマの説明書などを見てエアコンフィルターのありかを確認したらグローブボックスのフタを外す。近年のクルマの各パーツは最小限のネジで固定され、多くの部分はツメやクリップ、ファスナーなどで固定されているので、取り外し工程をしっかり確認してから脱着して、クルマの破損には十分気をつけよう。グローブボックスのフタを外すとエアコンフィルターのホルダーが現れる、エアコンフィルターはホルダーに差し込まれているだけなので簡単に交換できる。あとは逆の手順でグローブボックスを原状復帰させるだけ。

ここで使用するエアコンフィルターはクルマメーカーや車種で適合があるので、あらかじめ適合する交換パーツを用意しておくと良いだろう。またエアコンフィルターにはいくつかの機能が備わっている(メーカーごとに若干の違いがあるのでみてみると良いだろう)。多くの場合は臭いのカット、PM2.5や花粉などのフィルター等の機能を備えている。車内に流れ込む空気をきれいにするのがエアコンフィルターの役目なのだ。

筆者も実際に何度かエアコンフィルターをDIY交換したことがあるが、外気側のフィルター表面に多くのホコリや小さな枯れ葉などが付着して汚れていた。このように一度でも交換したことがあると臭い発生の原因や外気導入の効率が落ちることを実感する。この記事を読んで「エアコンフィルター? 今まで交換したことが無いなあ」と思っているユーザーは、クリーンな車内環境を作るために、適合パーツを手配して今週末に交換を実践してみよう。

★Weeklyメンテナンスは毎週木曜日6:30掲載です


《土田康弘》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集