南海電気鉄道(南海)は6月16日、2023年度から和歌山港線(和歌山市~和歌山港)で自動運転の実証実験を実施することを明らかにした。
これは、鉄道信号システムなどを開発している横浜市鶴見区に本社を置く京三製作所と共同で行なうもので、先頭車の運転台に緊急停止操作や避難誘導を行なう係員が乗務する「GoA2.5」と呼ばれる自動運転レベルで試験を行なう。
この実証実験に向けては、7月から順次準備を進めていくとしており、車両側には自動列車運転装置(Automatic Train Operation=ATO)と自動運転用の操作表示部を設置。地上側には信号の現示や走行経路情報などを車両側のATO装置に伝達する設備を一部新設する。
自動運転の実証実験へ向けた整備内容。実証実験の具体的な内容は後日明らかにされるが、南海では「昼夜、試運転車両を用いて、運転士が乗務した状態で、安全性の検証や課題の抽出を目的に実施する予定です」としており、関係省庁や有識者で構成される第三者委員会とともに自動運転システムの検討・評価が行なわれる。