“頼みの綱”の中国新車市場で日本車軒並み苦戦、都市封鎖響く[新聞ウォッチ]

東風本田汽車(ホンダ)の中国・武漢工場に滞留する新車(4月)
  • 東風本田汽車(ホンダ)の中国・武漢工場に滞留する新車(4月)
  • 中国・上海市内での消毒作業(5月2日)

世界最大の自動車市場で“頼みの綱”の中国で、トヨタ自動車など日系メーカーの新車販売が大幅に落ち込んで苦戦しているという。

きょうの朝日や日経などが報じているが、各メーカーが発表した中国での4月の新車販売台数によると、トヨタが前年同月比30.7%減の11万1100台と3カ月ぶりに前年実績を下回ったという。合弁会社の「一汽トヨタ」が吉林省長春市で運営する乗用車工場が、都市封鎖により3月14日~4月30日に生産を止めた影響が出たほか、天津市や広東省広州市の合弁工場も部品不足のため生産調整を実施したことが影響したとも伝えている。

また、日産自動車は46.0%減の6万9262台。湖北省武漢市で新型コロナの感染が深刻だった2020年2月以来の大幅な落ち込みとなったという。

さらに、ホンダも36.3%減の9万5216台と、広州市や湖北省武漢市の合弁工場で生産調整を実施した影響により、2カ月連続で前年を下回ったそうだ。

中国市場全体の4月の新車販売台数も5割近くの減少とみられており、中国市場を販売の柱とする日系メーカーにとっても販売急減は、各社の業績に大きな打撃を与えそうだ。今週は自動車各社の2022年3月期の決算が出そろう見込みだが、為替の円安・ドル高の効果による好業績も手放しで喜んでもいられないようだ。

2022年5月10日付

●プーチン氏、侵攻正当化、戦勝記念日演説(読売・1面)

●日本車販売中国で大幅減、上海封鎖部品調達に支障(朝日・9面)

●ブリヂストン3億円申告漏れ(毎日・23面)

バス・タクシーに19歳運転手、人材確保期待、待遇に課題、13日施行(産経・24面)

GW軒並み人出増、清水寺2.8倍、センター街1.9倍、JR利用客昨年の2.45倍、「コロナ前」には及ばず(産経・26面)

●75歳以上死亡事故、操作ミス3割102件(産経・27面)

●TDK、EV部品新工場、岩手、500億円、経済安保で国内生産(日経・1面)

スズキ、磐田工場の操業一時停止(日経・15面)

●海運3社、純利益2.3兆円、コンテナ運賃高止まり、前期7倍に増加、円安も寄与(日経・15面)

●大型トラック4社販売2割減(日経・15面)


《福田俊之》

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