小樽市が鍵を握る余市-小樽間の存廃…3月17日の市議会終了後に最終判断か? 北海道新幹線の並行在来線問題

2021年9月、ほぼ満席状態の臨時特急『ニセコ』が余市駅に到着した時の様子。ご当地の物産を買い求めようと、ホームの臨時売店は大勢の乗客で賑わった。
  • 2021年9月、ほぼ満席状態の臨時特急『ニセコ』が余市駅に到着した時の様子。ご当地の物産を買い求めようと、ホームの臨時売店は大勢の乗客で賑わった。
  • 新幹線ムード一色の倶知安駅前。倶知安町は新幹線駅の早期整備を理由に在来線の前倒し廃止を要望している。2021年9月20日。
  • 2月11日に開かれた住民説明会の様子。

北海道小樽市の迫俊哉(はざまとしや)市長は2月15日に開かれた定例会見で、北海道新幹線の並行在来線(長万部~小樽)について記者の質問に答えた。

長万部~小樽間のうち、長万部~余市間は2月3日に開かれた「後志ブロック会議」でバス転換が事実上決まったが、残る余市~小樽間については余市町が鉄道存続を主張。小樽市は態度を保留した。

その後、小樽市では2月6・8・11日に住民説明会が開かれ、全市を対象にした2月11日の説明会では筆者も一市民として参加させていただいた。

市側からは「どのような条件ならバス転換を受け入れることができるか」について意見を求められたが、これに対し出席した住民からは、余市町に隣接する小樽市蘭島地区の孤立、公共交通手段が道路のみとなること、バス転換による定期代値上げなどを危惧する意見が示され、予定されていた45分間を倍近く超えるほど活発に意見が交わされた。

今回の住民説明会を経て迫市長は「これからの流れは検討中ですが、当面、二巡目の住民説明会が終わり、この後、経済界の皆さんの意見をいただく場を一回クリアしたいと思っています」と述べ、2月22日から3月17日まで開かれる市議会の第1回定例会が終了した後に方針を決定することになる見通しを示したが、その具体的な時期については明言を避けている。

2月11日に開かれた住民説明会の様子。2月11日に開かれた住民説明会の様子。
《佐藤正樹》

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