山手線では30-40代が通勤を控える傾向…JR東日本がコロナ禍の通勤状況を公表

コロナ禍の品川駅(2021年4月1日)。2020年1月~2021年9月は、山手線内の駅で最も通勤利用者の減少率が高かったという。
  • コロナ禍の品川駅(2021年4月1日)。2020年1月~2021年9月は、山手線内の駅で最も通勤利用者の減少率が高かったという。
  • 山手線全駅における通勤利用者数と新型コロナウィルス感染者数の推移。最初の緊急事態宣言ではコロナ禍前の30%以下に落ち込んでいる。
  • 山手線全駅における性年代別の通勤利用状況。
  • 山手線(2021年7月16日)
  • 山手線主要駅における7~10時朝通勤時間帯の利用者数。池袋駅の減少率が一番低い。
  • 山手線主要駅のタイプ分析状況。
  • 新宿駅(2020年4月10日)
  • 山手線主要駅におけるピーク時間帯とオフピーク時間帯の利用者数。

JR東日本は11月4日、コロナ禍における山手線各駅の通勤利用状況を調査・分析した結果を公表した。

これはSuicaによる改札通過時に得られるデータを、利用者個人が特定されないように統計処理・分析し、2020年1月から2021年9月までの通勤利用状況の変化をまとめたもの。

それによると、期間中、東京都心部への通勤客はコロナ禍前の50~70%で推移。年代別では30~40代が減少しており、逆にシニア層の利用者は回復傾向にあるという。

主要駅別の利用状況では、駅ごとにばらつきはあるものの、東京駅、新橋駅、品川駅のような、いわゆる「オフィス駅」の減少率が高く、小売業や飲食業に従事する人の利用が多い、渋谷駅、新宿駅、池袋駅、上野駅のような、いわゆる「商業駅」では減少率が低い傾向があり、最大の減少率は品川駅(東京都港区)の5割強となっている。

時間帯別では渋谷駅を除いてオフピーク時間帯に比べて朝ピーク時間帯のほうが減少率が高く、ピーク時間帯がシフトしている傾向が見られるという。

このほか、2020年1月時点の東京着のSuica定期券利用者のうち、同年10月時点で同じ区間を利用し、朝通勤時間帯(7~10時)に東京駅を出場した人を対象に通勤回数の変化も調査・分析されたが、定期券を購入せずに、月1~5日、その都度Suicaを利用している人が7割近くいたという。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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