ピエヒ オートモーティブは、2ドアEVスポーツカー『GT EV』市販型のティザーイメージをリリースした。
ピエヒは、スイス・チューリッヒに拠点を置くエレクトリック自動車メーカーで、トニー・ピエヒ氏とスターク・ラジシック氏により2017年に8月に設立された。ピエヒという名前に馴染みがあるのは、VWグループ元会長フィルディナント・ピエヒ氏の息子であり、フェルディナント・ポルシェ氏の孫だったからかもしれない。
「GT EV」は同社初のフルエレクトリックGTクーペで、2019年のジュネーブモーターショーで初公開された「マークゼロ」コンセプトの市販型となる。
全長4,430mm、全幅1,990mm、全高1,250mmで、ポルシェ911(全長4,519mm)に似たプロポーションと、アストンマーティンのような流麗なスタイルを合わせ持っている。デザインは長いフードとボンネットの下に燃焼エンジンを備える従来のスポーツカーを踏襲、ヘッドライトは最新のアストンマーティン風、リアにはコンセプトモデルと全く異なるC字型LEDテールライトを備えている。
動力にはトリプルモーターを積み、それぞれ201ps、システム合計604ps(450kW)を発揮、それらのうち2つは後輪軸に動力を供給し、もう1つは前輪を回転させる。
このセットアップにより、0-100km/h加速3.0秒、0-200km/h加速9.0秒、最高速度250km/hのパフォーマンスを発揮、航続は500km(311マイル)を目指しているという。バッテリーパックは、中国サプライヤーである「Desten」の75キロワットを採用、8分で約80%の充電が完了する。
GT EVのもう一つの大きな注目は、開発者の1人にBMW「M」部門に30年以上携わった元責任者、クラウス・シュミット氏が存在していることで、「M」の血統が継承されると言っても過言ではないだろう。
生産型は月産1,200台を目指しており、今後クロスオーバーSUVやセダンを発売する計画があるという。