【D1GP 第3-4戦 】第3戦はベテランの内海彰乃が優勝、第4戦は昨年のチャンピオン小橋正典が優勝で反撃の狼煙を上げる

D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA
  • D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

筑波サーキットで開催されたD1GP第3戦、第4戦。2021年シーズンより土日決勝(ダブルファイナル)となるため、2日間を通して2回の決勝トーナメントが楽しめる。開幕戦の奥伊吹ラウンドに続いて、激しい戦いが繰り広げられた様子を振り返る(6月26~27日)。

予選でDOSSエラーが発生、単走は中村直樹が優勝。決勝はサスペンデッドで内海彰乃が久々の優勝を果たす

単走では週末を通して初のドライ路面だった影響もあり、走りがうまくまとまらない選手が多く見られた。その中でも、最初のAグループでは内海選手の95.50点が最高となった。Bグループに入ったところで波乱が発生。単走の審査の核となるDOSS(機械審査システム)に原因不明のエラーが発生、復旧の見込みがたたないことから、Bグループ以降は規則に則って人為採点での競技再開となった。D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

単走で最も印象深い走りだったのが、単走優勝を獲得した中村選手。昨年の筑波ラウンドでの調子の良さをそのままに、審査区間のゾーン変更などにもうまく対応。唯一の98点代となる98.80点を獲得して単走優勝となった。

決勝トーナメントでは、ベスト16から中村選手と昨年のチャンピオンである小橋選手が対決。昨年の最終戦でも激しく優勝争いをした2人の走りに注目が集まる。残念ながら、中村選手の後追い時にビード落ちが発生。ドリフトができなくなったため、小橋選手が勝ち上がった。また、松井選手と末永(直)選手の戦いは決着がつかず、サドンデスまでもつれる展開に。サドンデス2本目、後追いの末永(直)選手の1コーナー立ち上がり減点が大きく、松井選手がベスト4へ進出した。D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

ベスト4に残ったのは、内海選手、横井選手、松井選手、蕎麦切選手。内海選手と横井選手の対戦では、横井選手が後追い時に内海選手をプッシュ。先行でいい走りを決めたものの、後追い時のミスをカバーするには至らず内海選手が勝ち上がる。

続いて、松井選手と蕎麦切選手の戦い。4ローターのRX-7らしさを生かした、終始スムーズで車速の高いドリフトで松井選手が勝利。しかし、蕎麦切選手はルーキーながら見事にベスト4のベストリザルトを獲得した。D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

決勝は内海選手と松井選手の走行予定であったが、午前のDOSS エラーによって競技進行が大幅に押したため、筑波サーキットの走行終了時刻となりサスペンデッドに。規則によって単走上位の選手が優勝扱いとなり、内海選手がおよそ3年ぶりの優勝を果たした。

■D1GP 第3戦筑波 最終順位
1.内海彰乃(TEAM SAILUN TIRE)
2.松井有紀夫(Team RE雨宮 K&N)
3.横井昌志(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
4.蕎麦切広大(TEAM SHIBATA SAILUN TIRE)
5.末永直登(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
6.高橋和己(TMS RACING TEAM SAILUN TIRE)
7.田中省己(TEAM SAILUN TIRE)
8.小橋正典(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
9.中村直樹(MUGEN PLUS team ALIVE VALINO)
10.末永正雄(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)

最終戦の筑波で優勝した小橋正典が復活の勝利!第3戦で好調の松井有紀夫が単走優勝

D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA第3戦で発生したDOSSの復旧見込みが立たないため、第4戦の競技は全面的に人為採点での進行となった。ドライ路面での走行も重ねたことで各選手ともに安定した走りとなり、上位選手は98~99点代の高レベルな争いに。結果、アベレージスピードの高さと振り出しの鋭さを両立した、松井選手が99.15点を記録して単走優勝を果たした。

単走に続いてベスト16から、熱いバトルが続出。前日に初のベスト4を記録した蕎麦切選手は田中選手と対戦。しかしながら蕎麦切選手の走りは1歩及ばず、田中選手がベスト8へと進出した。ベスト8では、その田中選手と1番人気である川畑選手が対戦。接触とミスが重なりサドンデスに突入したが、こちらも僅差で田中選手に軍配があがった。D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

ベスト4に残ったのは横井選手、田中選手、小橋選手、高橋選手。まずは横井選手と田中選手の対戦。ストリートリーガル時代のライバルでもあった2人。1本目は田中選手が後追いでまずまずの走りだが寄せきれず、2本目の第1ヘアピンで横井選手がきっちりと寄せて勝負あり。横井選手が決勝へ。D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

一方、小橋選手と高橋選手の対戦では、ベスト8の接触で高橋選手の車両がダメージを受けたことから走行できず、小橋選手が決勝へと駒を進めた。

そして、決勝戦は小橋選手と横井選手の対決。横井選手先行の1本目、横井選手がオーバーランで失速したところに、小橋選手が突っ込む形となって1コーナーで両者接触。小橋選手は大きなアドバンテージを獲得するが、横井選手の車両が走行不能となり決着。小橋選手が2020年シーズンの最終戦以来、見事に優勝を果たした。D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

今回、週末を通してほぼDOSSなしの大会となった。良い点、悪い点はあったものの、人為採点ではD1らしい盛り上がりがあったように感じられる。DOSS(機械審査)とヒューマンジャッジの比重、そして競技の円滑な進行については、D1GPの今後に課題になるだろう。

次戦は8月21日、22日に福島県のエビスサーキットで開催予定。ホームコースとなる小橋選手が2連勝する可能性も十分に考えられる。筑波戦でポイントランキング首位に立った横井選手が逃げるのか、そして川畑選手を筆頭にTOYOTIRE勢の巻き返しにも期待が高まる。D1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBAD1GP Rd.3, Rd.4 TSUKUBA

■D1GP 第4戦筑波 最終順位
1.小橋正典(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
2.横井昌志(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
3.高橋和己(TMS RACING TEAM SAILUN TIRE)
4.田中省己(TEAM SAILUN TIRE)
5.松井有紀夫(Team RE雨宮 K&N)
6.中村直樹(MUGEN PLUS team ALIVE VALINO)
7.川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT)
8.末永正雄(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
9.蕎麦切広大(TEAM SHIBATA SAILUN TIRE)
10.畑中真吾(横浜トヨペット SAILUN 俺だっ!)

《後藤竜甫》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集