只見線不通区間、JR東日本の第一種鉄道事業を廃止へ…再開は2022年夏か?

被災時の只見線第5只見川橋梁(193.3m)。2011年7月の豪雨で橋桁が約25m流失した。
  • 被災時の只見線第5只見川橋梁(193.3m)。2011年7月の豪雨で橋桁が約25m流失した。
  • 只見線不通区間の概要。再開時はJR東日本と福島県による上下分離方式の運行となる。
  • 第5只見川橋梁、2020年8月時点の状況。この時点で橋脚・桁架設工事が完了しており、軌道工事が進められている。
  • 左が被災時、右が2020年8月時点の復旧状況。

JR東日本は6月30日、国土交通省へ只見線会津川口~只見間27.6kmの第一種鉄道事業廃止を届け出たと発表した。同時に第二種鉄道事業許可申請も行なっている。

2011年7月の水害により橋梁流出などの被害を受け、長期運休を余儀なくされた同区間は2017年6月、福島県とJR東日本が復旧費用の3分の2を福島県が負担する基本合意書・覚書を締結。合わせて、復旧区間では福島県が施設を保有する第三種鉄道事業者、JR東日本が運行を担う第二種鉄道事業者とする上下分離方式とすることが決まっており、施設部分は福島県へ無償譲渡されることになっている。

復旧工事は2018年6月に始まったが、第6只見川橋梁の地質が想定よりも悪いことが判明したことから、工事開始時の目標としていた2021年度中の完了が困難となり、2022年度中へ先送りされていた。

なお、廃止の届出を定めた鉄道事業法では「廃止の日の1年前までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない」(第28条2)とされている。福島県からも同日付けで第三種鉄道事業者の許可申請が出されており、再開は2022年夏の公算が大きくなった。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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