東証株価29年ぶり2万5000円回復---バブル後高値更新、航空・自動車などにも買い[新聞ウォッチ]

(新聞ウォッチ)
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気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

新型コロナウイルスの感染者が、全国で新たに1286人確認され、1日当たりの新規感染者は3日ぶりに1000人を超えたという。東京都の新規感染者も293人で、3日ぶりに200人超。冬に向けての感染者の急増は気がかりだが、一方、コロナ感染を横目に急伸しているのは株式相場。

東京株式市場で11月10日の日経平均株価は、前日終値比の上げ幅が一時400円を超え、取引時間中として1991年11月以来、約29年ぶりに2万5000円台を回復した。終値もバブル経済崩壊後の最高値を3営業日連続で更新。

きょうの各紙も「株29年ぶり2万5000円台」(読売)や「緩和マネー、株急騰」、「バブル後最高値更新」(毎日)などと取り上げている。米製薬大手ファイザーが開発を進めている新型コロナウイルスのワクチンについて、90%超の確率で感染防止の有効性が確認されたとする臨床試験結果を公表したことなどが急騰した大きな要因という。

為替も1ドル=105円前後で推移し、輸出銘柄を中心に株価上昇を後押ししたほか、菅義偉首相が追加経済対策の策定を指示したことも好材料となったとみられる。

このうち、日経は売られていた銘柄が買い戻された騰落率のランキングを掲載しているが、JALやANAがともに前日比2割上昇し、海外旅行が主力のHISも15%高、JR東海や西武HDも15%前後で軒並み2桁上昇となったという。

自動車メーカーでも、先週末に発表した中間決算で今期業績見通しを大幅上方修正したトヨタ自動車が、6日連続でプラスで終値は7267円、スバルも2208円まで上昇。決算発表前の日産自動車も9月14日以来、411円台まで回復するなど、世界経済が回復に向かうとの期待感から買いが集まったようだ。

だが、感染拡大に歯止めがかかっていないため、専門家の間ではこの先も右肩上がりのスピードで推移するかどうかは不透明という見方も少なくない。

2020年11月11日付

●株29年ぶり2万5000円台、一時欧州・NY市場好感(読売・9面)

●免許・マイナンバーカード一体化、26年度予定、首相前倒し指示(朝日・7面)

●東急も終電繰り上げ、来春より全線15~30分(朝日・21面)

●日産報酬返金「不正と思った」元秘書室長、証言維持(朝日・27面)

●航空機事業買収、三菱UFJ断念、各国の承認下りず(毎日・6面)

●今年の二輪車死亡事故増加、警察庁、ヘルメットの着用方法など指導(産経・23面)

●新幹線初の自動運転試験(東京・4面)

●「EV、車産業に価格競争」世界経営者会議、日本電産会長(日経・1面)

●自動運転、保険料上げず、東京海上、事故の翌年度(日経・9面)

●日産、背水の中国投資、生産能力3割増強、電動車開発陣を派遣(日経・17面)

●時差通勤でスイカポイント、JR東、来春から1年限定(日経・17面)

●ヤマハ発、一時24%高、今期の業績回復を好感(日経・22面)

《福田俊之》

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