東武竹ノ塚駅高架化で始発列車に新運用、350系特急はコロナ運休のまま消滅か[フォトレポート]

北千住付近を走る東武10000系
  • 北千住付近を走る東武10000系
  • 竹ノ塚駅 高架化工事 2020年春時点
  • 竹ノ塚駅 高架化工事(2020年5月12日撮影)
  • 東武鉄道本社ビル横で休む東武350系
  • 竹ノ塚駅 高架化工事(2020年5月12日撮影)
  • 竹ノ塚駅 高架化工事 完成後 平面・断面イメージ
  • 竹ノ塚駅 高架化工事(2020年5月12日撮影)
  • 竹ノ塚駅 画面左へと行く線路が引き上げ線(2020年5月12日撮影)

東武伊勢崎線と東京メトロ日比谷線を直通する有料座席指定列車「THライナー」の登場などに合わせ実施される、東武鉄道ダイヤ改正。いろいろな変更点があるなかで、高架化工事中の竹ノ塚や、旧1800系を改造した急行形350系に、新たな動き。

東武鉄道6月6日ダイヤ改正は、優等列車関連では、THライナー運行開始、野田線方面特急アーバンパークライナー増発、野岩線・会津線直通特急リバティ会津の速達化、 一部特急列車の曳舟駅停車など。

一般列車関連では、東武ワールドスクウェア駅全列車停車や、日光線南栗橋~宇都宮線東武宇都宮の直通運転、亀戸線最終列車繰り下げなどの更新がある。

こうした変更・更新のなかで、沿線利用者などの間で話題になっているのが、浅草~竹ノ塚の間を行き来する普通列車の変更。

東武鉄道は「竹ノ塚駅付近連続立体交差化工事の進捗による竹ノ塚駅構内下り引き上げ線の使用停止に合わせ、現在の浅草~竹ノ塚間折り返し運転列車については、浅草~北千住間折り返しへと変更します」と伝えている。これはどういう動きか。

東武線沿線にメトロ車両基地、竹ノ塚にあり

竹ノ塚駅 高架化工事 2020年春時点東武伊勢崎線(スカイツリーライン)竹ノ塚駅は、東京・埼玉都県境に近い東京都足立区の駅。この竹ノ塚駅を中心とした1.7kmでいま、高架化工事(連続立体交差事業)が続いている。地上時代の竹ノ塚駅は、外側に急行線、内側に緩行線、その緩行線の間に島式ホーム1面があった。

断面図をみるとわかるように、竹ノ塚駅の浅草寄りで上下線の勾配が違う。これは、駅に隣接する東京メトロ日比谷線千住検車区竹ノ塚分室(車両基地)へと続く車庫線を立体的に通すためのつくり。このメトロ日比谷線 車両基地が、このあと出てくる竹ノ塚始発列車の話題にも入り込む。

いっぽう、平面図・断面図の竹ノ塚駅春日部寄りをみると、地上時代も高架化後も、緩行線の間に引き上げ線がある。地上時代が1線だったのを、高架化後は2線つくる。そこで気になるのが、高架化工事中に竹ノ塚駅 引き上げ線 使用停止で運転区間を縮小する浅草~竹ノ塚折り返し列車だ。

駅や沿線の利用者からは、「竹ノ塚始発の浅草行きがなくなる」や「竹ノ塚~北千住の間は本数が減る?」といった声があがっている。こうした気がかりな点について、東武鉄道はこう教えてくれた。

竹ノ塚駅始発の都心方面列車は消滅しない

竹ノ塚駅 画面左へと行く線路が引き上げ線(2020年5月12日撮影)実は竹ノ塚駅始発の都心方面列車は、浅草行きだけではない。前述のように、竹ノ塚駅に隣接するメトロ日比谷線の車両基地(千住検車区竹ノ塚分室)を出入りする列車などは、ここ竹ノ塚が終着・始発になる。

浅草~竹ノ塚の間を行き来する列車は北千住どまりになっていったん減るが、竹ノ塚駅始発のメトロ日比谷線直通列車は残る。竹ノ塚駅引き上げ線が消えるのに、なぜメトロ日比谷線直通列車の竹ノ塚始発が存在し続けるか。

「メトロ日比谷線へ直通する列車は、竹ノ塚のふたつ先、草加にある引き上げ線まで回送し、再び竹ノ塚まで戻して竹ノ塚始発として出る」(東武鉄道)

実はこの竹ノ塚駅高架化工事にあわせ、2016年に草加駅の春日部寄りに引き上げ線を1線、新設していた。この草加の引き上げ線を使い、メトロ日比谷線直通列車の竹ノ塚始発をキープするという仕組みだった。

そしてもうひとつ、東武宇都宮線利用者や鉄道好きが気になる話題がある。

あの1800系を改造した急行形350系のゆくえ

東武鉄道本社ビル横で休む東武350系優等列車関連の変更・更新内容のなかに、小さくあったのが「特急しもつけの運行取りやめ」。特急しもつけ は、浅草~東武宇都宮を結ぶ特急で、朝に宇都宮→浅草が1本、夜に浅草→宇都宮が1本、通勤需要を見込んだ1日1往復設定で、東武宇都宮線を走る唯一の優等列車だった。

この特急しもつけを担う車両が、東武歴代人気車両のひとつ、1800系を改造した350系。1800系を改造し、6両編成版を300系、4両編成版を350系としており、すでに6両300系が2017年に定期運用から離脱した。

そんな350系は、2020年3月14日版の特急列車時刻表をみると、特急しもつけ282号(東武宇都宮 7時発→浅草 9時11分着)、特急きりふり281号(浅草 10時29分発→東武日光 12時34分着)、特急きりふり284号(東武日光 13時59分発→浅草 16時05分着)、特急しもつけ283号(浅草 18時20分発→東武宇都宮 20時20分着)と動いている。

このなかで日光方面特急きりふり は、土休日のみの運転だから、6月6日ダイヤ改正で宇都宮方面 特急しもつけが消滅すると、毎日走る350系の姿は見納めに。しかも、この新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月下旬から特急しもつけ・きりふりともに運休中。6月までこのコロナ禍運休が続けば、350系が東武宇都宮線を走る特急しもつけ運用は、もう過去のものに……。

もう一度、乗れるか 350系 特急しもつけ。いつまで担ってくれるか、土休日運用 350系特急きりふり。その車内は「東武の急行形」といわれた1800系のまま。その最も1800系らしい客室設備は座席。背もたれが傾かないリクライニング機構なし回転クロスシートで、雰囲気もどこかなつかしい。

東武300系車内

《大野雅人》

編集部おすすめのニュース

特集

おすすめのニュース