岡山駅前広場への路面電車乗入れ事業が始動へ…2022年度完成を目指す 岡山市長会見

岡山電気軌道の岡山駅前停留場。ここから100mほど軌道が岡山駅方向に延伸される。
  • 岡山電気軌道の岡山駅前停留場。ここから100mほど軌道が岡山駅方向に延伸される。
  • 岡山後楽園をイメージした岡山駅前広場の選定デザイン。
  • 岡山電気軌道

大森雅夫岡山市長は5月30日に開催された定例会見で、岡山駅前広場への路面電車乗入れ計画について、6月6日にも正式決定される見通しになったことを明らかにした。

この計画は、JR岡山駅の利便性向上や岡山中心部の回遊性向上を企図したもので、2014年から2019年にかけて、乗入れや岡山駅前広場のあり方を含めた検討を行なう会合が計12回開催されてきた。

当初、乗入れ案には高架・平面・地下の3案が俎上に乗っており、平面乗入れ案は現在の岡山駅前停留場から岡山駅前交差点を横断する形で延伸するものだが、高架乗入れ案は岡山駅前停留場の手前から高架線に入り岡山駅の橋上改札側まで延伸。地下乗入れ案は西川緑道公園停留場先の交差点西側から地下に入り、広場下の地下街手前まで延伸するというものだった。

また、乗入れとは別に、岡山駅前停留場と岡山駅橋上改札側との間を歩行者デッキでつなげて駅前広場へのアクセス性を高める案もあり、線路や停留場は既存のものがそのまま使えるメリットがあるとされていた。

5月27日に開催された岡山市の都市計画審議会では、これらのうち平面乗入れ案が承認され、岡山駅方向へ100m程度軌道を延伸し、停留場を新設することが事実上決定された。岡山駅最寄りに位置する停留所は2面3線となり、岡山駅東口から停留場までの距離は現在より140mほど短縮されるという。

この承認を受け、計画が6月6日に決定する運びになったことに対して大森市長は「1つの大きなハードルをここで超えていくということになろうかと思います」と述べ、今後は、岡山駅前広場の詳細設計や軌道法の手続きなどを経て着工し、2022年度の完成を目指していく考えを示した。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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