ルネサス、ハイエンド向け大型3Dグラフィックスクラスタを実現する「R-Car E3」を発売

ルネサスが開発した車載情報システム用SoC「R-Car E3」は、大型ディスプレイを使用したハイエンド車向けの3Dクラスタを実現する
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ルネサス エレクトロニクスは、大型ディスプレイを使用したハイエンドな3Dグラフィックスクラスタを実現する車載情報システム用SoC (System On Chip)「R-Car E3」を開発し、10月17日よりサンプル出荷を開始する。

R-Car E3は、あらゆる車種のクラスタに対するデジタル化、大型化のニーズの高まりに応えて、従来の3Dクラスタ向け「R-Car D3」の上位モデルとして、3Dグラフィックス描画性能を向上。クラスタ用としては最大クラスの12.3型、1920 x 720画素の大型ディスプレイに、スムーズな3D表示を可能とした。

また、コネクテッドカーが主流となる中で、クラスタには外部環境や安全に関する情報をドライバに適切に表示するHMI(Human Machine Interface)としての役割が高まっていることから、機能安全やセキュリティ機能も強化。これにより、故障やサイバー攻撃にも安全に対処できる堅牢なシステムを容易に開発できるようになる。

さらに、R-Car E3はクラスタ用としてだけでなく、ディスプレイオーディオやIVI(In Vehicle Infortainment)システムも1チップで駆動できるよう、Audio DSPなどの周辺機能を搭載。これにより、各々のシステムを統合することが可能になり、システムコストやスペースを大幅に削減できる。

加えてR-Car E3は、よりハイエンドな統合コクピットに適した「R-Car H3」「R-Car M3」ならびにクラスタ用の「R-Car D3」とスケーラビリティ(拡張性)があるため、ソフトウェア資産の流用が可能になる。ルネサスのクラスタ分野で実績のあるパートナ各社によるOSやHMIツールの提供、システムインテグレーションサポートにより、今後、統合システムやフルグラフィックス化の普及が期待されるエントリークラス車からプレミアムクラス車まで、幅広い車種へのソフトウェアの展開や開発負荷の低減が実現可能になる。

サンプル価格は6,000円/個(税別)。新製品の量産は2019年12月より開始し、2020年12月には合計で月産10万個を計画する。

《丹羽圭@DAYS》

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