災害備蓄用品を手がけるグリーンケミー(本社・東京都世田谷区)は、「オフィス防災EXPO2018」にさまざまな自社開発の保存食を展示した。その中にぜひ車のトランクに置いておきたいものを発見した。
10年保存できる車載用1日分セットがそれだ。その最大の特徴がマイナス20~80度までの温度に耐えられる保存食が入っていることだ。これまで車に積んで置けるような保存食はほとんどなかった。というのも車内の温度は、暑い夏場には50度以上にも上がるなど環境によって大きく変わり、これまでの保存食はそれに耐えられなかったからだ。
「うちはそれを独自の加圧加熱殺菌加工によって、耐温度域マイナス20~80度までの保存水や保存クッキーをつくることに成功しました。水とクッキーは保存期間が7年と10年のものがあります。これで南は沖縄から北は北海道まで、どこの車に積んでおいても大丈夫なりました」と同社関係者は説明する。
ただ保存水は99.9%不純物を取り除いた硬度0のもので、飲んでもあまり美味しくないそうだ。一方、保存クッキーのほうは7年のものがチーズ味、ココナッツ味、パンプキン味の3種類で、カロリーが1袋当たり328~335kcal。10年のものがプレーン味、レーズン味、抹茶味が各1本入っており、1袋で450kcalとなっている。
すでに自動車メーカーから問い合わせが相次いでおり、採用を決めたメーカーもあるそうだ。ドライバーにとって強い味方になるのは間違いないだろう。
ちなみに価格は1人用が7400円、2人用が1万3100円となっており、1人用には10年保存水(500ml)が2本、10年保存クッキーが3袋、2人用はその倍入っている。そのほかの商品については、軍手やウェットシート、携帯トイレ、ホイッスルなど通常の防災袋と変わらないものが入っている。
もちろん保存水や保存クッキーだけを買うこともでき、同社のブースには5年保存のレトルト食品や7年保存レトルト食品セットといったオフィス向けのものも展示されていた。