【INDYCAR 第9戦】スコット・ディクソン快勝、ポイント首位に浮上…佐藤琢磨は7位フィニッシュ

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#9 ディクソンが今季2勝目を飾った。
  • #9 ディクソンが今季2勝目を飾った。
  • 優勝したスコット・ディクソン。
  • #9 ディクソンは通算勝利数で歴代単独3位となった。
  • 2位#22 パジェノーと、3位#27 ロッシ。
  • 4位の#5 ヒンチクリフ。
  • ポール発進だった#1 ニューガーデンは決勝13位。
  • 佐藤琢磨は決勝7位。
  • #30 佐藤琢磨

インディカー・シリーズ第9戦の決勝レースが現地9日にテキサス・モータースピードウェイで実施され、スコット・ディクソンが快勝で今季2勝目、ポイントランク首位に浮上した。佐藤琢磨は7位でレースを終えている。

全17レースが予定されている今季、米テキサス州フォートワースのオーバルコース「テキサス・モータースピードウェイ」での第9戦は“折り返しポイント”ということになる。予選ではシボレー勢のチーム・ペンスキー(Penske)が1-2-3を固めた。佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/エンジンはホンダ)は9位とまずまずの位置。

明るいうちにスタートし、やがてナイトレース化する決勝では、ペンスキー勢がタイヤの消耗が主因と見られる苦戦状況に陥る。そこで対照的に快調な走りを見せ、レースの支配権を完全掌握したのが予選7位のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)だった。レース中盤以降は他をまったく寄せつけないくらいの展開にもちこんでの圧勝で今季2勝目、通算43勝目は歴代単独3位の記録となった。

「ここ(テキサス)で勝つことが私はとても好きなんだ。素晴らしい場所(コース)だからね」とディクソンは語り、コース関係者への感謝の意を続ける。さらにはマシンを素晴らしい仕上がりにしてくれたチームに対しても、「感謝しきれないよ」。これでディクソンはポイントリーダーに浮上。「もちろん、わるくないね。でも、この先ここに位置し続けることは簡単ではないだろう」としながらも、「シーズンを通じて我々のマシンは良いスピードを発揮してきている。これをキープしていけるよう、チームの皆とトライしていくつもりだ」と、3年ぶり5度目の戴冠を見据えていた。

このレースの2位は、ペンスキー勢で唯一上位に留まることができたシモン・パジェノー(#22 Team Penske/シボレー)。彼がシボレーのトップフィニッシュで、3~9位はホンダエンジンユーザーが占めた。3位はアレクサンダー・ロッシ(#27 Andretti Autosport)、4位にはジェームズ・ヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports)が入り、前レース優勝のライアン・ハンターレイ(#28 Andretti Autosport)が5位。

決勝での琢磨は10~11番手あたりでの走行が続いたが、終盤のフルコースコーション時にトップ同一周回への復帰に成功、その後も順位を争っていた相手にペナルティが出るなどして、最終的には僚友グレアム・レイホール(#15)の後ろ、7位でのフィニッシュとなった。

琢磨も多くのマシン同様、タイヤに苦労しているように見えたレースだったが、本人も「タフな一日でしたね。明らかに今日のレースのカギはタイヤのマネージメントでしたが、残念ながら最初のスティントの半分を過ぎた頃にはリヤ(のタイヤ)に大きな問題を抱えるようになっていました」と述懐する。最終的には1~4位のマシンよりも1回多くピットストップすることになり、一時は2周遅れの状況にも置かれるなど、確かにタフな戦いが続いた。勝者ディクソンが「燃費的な航続距離いっぱいまで走れた」と語っていることを思えば、マシンの仕上がりには明確な差があったことになる。

だが、最後にはトップ同一周回に戻り、シングル順位圏内でポジションを争う走りができた流れについては「チームがすごくいい仕事をしてくれたと思います」と、琢磨は満足気だ。「7位というのはソリッドな結果でしょう。もちろんスタート位置(9位)を考えれば、もう少し上に行きたかったですけどね」。ソリッドとは、堅い、順当、あるいは“いいところ”というような意味だと思うが、状況なりにうまくまとめた一戦だったことは間違いない。チームとともにこういうレースができていれば、シーズン後半、チャンスが来た時に大きなことを成し遂げられる可能性も増してくるだろう。

連戦モードが続いていたインディカー・シリーズ。この先もタイトな日程が続くが、次戦第10戦は中1週空いて現地24日決勝の開催スケジュールとなる。舞台はウィスコンシン州エルクハートレイクの名門ロードコース「ロードアメリカ」だ。

《遠藤俊幸》

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