函館-札幌間のJR特急が「全スーパー化」 2018年3月「春のダイヤ改正」

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20両が増備され、函館~札幌間特急の全スーパー化を促すことになるキハ261系1000番代。写真は、左手2両が近年増えている新塗色車。
  • 20両が増備され、函館~札幌間特急の全スーパー化を促すことになるキハ261系1000番代。写真は、左手2両が近年増えている新塗色車。
  • 中間車にキハ183系0番台を連結した函館本線の臨時特急『ニセコ』。2018年3月のダイヤ改正でそのすべてが引退することになった。先頭のキハ183形は、0番台を車掌室または車販準備室付きに改造した200番台だが、これに関しては引退がアナウンスされていない。
  • 札沼線(学園都市線)新十津川駅を発車する唯一の上り列車は、現在より20分発車時刻が繰り下げられ10時ジャスト発となる。

JR北海道は12月15日、ダイヤ改正を2018年3月17日に実施すると発表した。国鉄時代に登場した特急形気動車・キハ183系0番台がついに引退する。

■函館~札幌間の特急はすべて『スーパー北斗』に

特急では、現在、『スーパー北斗』『北斗』の2本建てとなっている函館~札幌間の特急が『スーパー北斗』に統一される。

これに際しては、キハ261系1000番台20両を追加投入し、『北斗』3往復で使用しているキハ183系を置き換える。『北斗』のキハ183系は、国鉄末期の1986年に登場した500・1500番台をベースにした、比較的経年が若い車両で、0番台が多く使われている札幌・旭川~網走間の特急『オホーツク』『大雪』へ転用する模様だ。

これにより、国鉄時代の1980年代前半に登場したキハ183系0番台は、残る14両がすべて淘汰されることになる。

在来線特急ではこのほか、札幌~帯広・釧路間の『スーパーおおぞら1・4号』『スーパーとかち1・4号』で時刻の見直しが行なわれる。

北海道新幹線では大きな動きはないが、新青森駅で在来線との乗換え時分が拡大されることに伴ない、『はやて93号』『はやぶさ95号』の時刻を1分繰り上げるとともに、東北新幹線内の増発に伴ない、一部の列車で列車名の号数が変更される。

■日本一終発が早い駅で折返し時間を拡大

普通列車では、1日1本しか列車が発着しない、日本一終発が早い駅として知られる札沼線(学園都市線)新十津川駅で、上り列車の発車時刻が20分繰り下げられる。これにより、折返し時分が32分となる。このほか、学園都市線では、石狩当別駅における11時台の札幌方面と浦臼方面との乗継ぎが改善される。

一方、函館本線では、朝7時台の江部乙始発上り列車を深川始発に変更。函館~森間では、函館22時台発の森行き、新函館北斗行き普通『はこだてライナー』の時刻をそれぞれ繰り下げ、『はこだてライナー』が函館発下りの最終列車となる。

石北本線では、旭川~上川間のほか、夜間帯の遠軽~網走間で時刻の見直しが行なわれ、北見駅での乗換えが改善される。

宗谷本線では、名寄→旭川間の快速『なよろ6・8号』の時刻が見直され、旭川駅における札幌行き特急との接続時分が短縮される。

バスによる代行輸送が行なわれている根室本線東鹿越~新得間では、新得9時10分発帯広行き普通列車の時刻を繰り下げることで、東鹿越駅8時09分発の代行バス101便からの乗継ぎが可能となる。

このほか、網走~釧路間で運行されている釧網本線の快速『しれとこ』は、今年8月に阿寒国立公園が「阿寒摩周国立公園」に改称されたことに伴ない、愛称名を『しれとこ摩周号』に変更する。

■「極端にご利用の少ない駅」の廃止は1駅のみに

今年3月のダイヤ改正では、1日の平均乗車人数が1人以下の「極端にご利用の少ない駅」10駅が一挙に廃止されているが、今回の改正では清水町内にある根室本線の羽帯(はおび)駅のみとなる。

同駅は1面1線の無人駅で、1958年9月に開業。現在は上下各4本が停車するのみとなっている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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