【SUPER GT 第7戦】タイ戦のポールポジションを平川亮&キャシディ組レクサスが獲得…300クラス首位はアウディR8のライアン&柳田真孝

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GT500クラスのポールを獲得した#37 LC500。
  • GT500クラスのポールを獲得した#37 LC500。
  • GT500クラス予選2位の#12 GT-R。
  • GT500クラス予選3位の#17 NSX。
  • GT500クラス予選4位の#6 LC500。
  • GT500クラス予選5位の#38 LC500。
  • 前戦鈴鹿1000kmのGT500クラスウイナー、#64 NSXは予選8位。
  • GT500クラスのポイント首位#23 GT-Rは予選11位。
  • 予選は微妙な路面コンディションでの戦いになった。

現地7日、タイのチャン国際サーキットにてSUPER GT第7戦の公式予選が実施され、GT500クラスのポールポジションをレクサスLC500の平川亮&ニック・キャシディが獲得した。GT300クラスはアウディR8 LMSのリチャード・ライアン&柳田真孝がトップ。

今シーズンも今回を含めて残り2戦となったSUPER GT。唯一の海外ラウンドであるタイ大会が第7戦、“ラスト前”のステージだ。4年目の開催を迎えたチャン国際サーキットはこの日、微妙な天候状況に。予選時は乾いていく方向の路面状況でありながら、時折、雨も降り注いだりするという、実に難しいコンディション推移になる。

GT500クラス(参加15台)は、ここへ来て今季最速レクサスLC500勢の速さが復活した感を強くする流れの予選にもなった。SUPER GTでは第6戦まで獲得ポイント×2kgだったハンデが、第7戦では原則として×1kgになる。レクサス勢が生来のスピードを再び発揮しやすい条件となったことと、レクサス勢の多くが履くブリヂストン(BS)タイヤが好調であったこと、それらの状況を味方に4台のBS装着レクサスLC500がQ2へと進出する。

そして8台で争うQ2は、最終的にトップ4が0.172秒差という緊迫した展開になった。なかでも熾烈なトップ争いを演じたのは#37 KeePer TOM'S LC500(平川亮&N.キャシディ/BS)と#12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信&J.マーデンボロー/BS)の2台。この戦いを制したのが#37 平川である。1分25秒011をマークし、#12 マーデンボローを0.049秒差で下して今季初ポールポジションを獲得した。

平川はポール会見で、「今回からウエイトハンデ(の係数)が半分になりましたけど、前戦の鈴鹿から一発の速さには自信がありました」と継続的な好調が下地にあったからこそのポールである旨を語った。「残り2戦は(コース特性的にも)予選がとても重要になることは分かっていました。それだけに予選前には少しプレッシャーも感じていましたし、トラフィックに引っかかることも多かったのですが、ラストラップにうまくまとめることができましたね。今は率直に、嬉しいです」。

平川とキャシディは現在ドライバーズランク2位なので、ポール獲得で得られるドライバーズポイント「1」も貴重。これで首位との差を10点へと少し縮めた。決勝では開幕戦以来の今季2勝目を、大量得点ゲットを目指す。

GT500クラス予選2位は#12 GT-R。今季はここまで決勝5位が最高と不本意な成績だが、そのぶんハンデが軽めなことも活かして、ここで今季初優勝を狙いたいところだ。予選3位はホンダ勢トップの#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大&小暮卓史/BS)。

予選トップ3を3メーカーが分け合った後方では、レクサスが4、5、7位をかためた。4位が#6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也&A.カルダレッリ/BS)で、5位に#38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路&石浦宏明/BS)、7位には#1 DENSO KOBELCO SARD LC500(H.コバライネン&平手晃平/BS)という布陣になっている。6位は#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀&小林崇志/BS)で、トップ7は全てBSタイヤ勢が占めた。

BS以外での予選最上位は8位になった前戦ウイナー、#64 Epson Modulo NSX-GT(B.バゲット&松浦孝亮/ダンロップ=DL)。59点でドライバーズポイント首位、ウエイトハンデの一部を燃料流量リストリクター調整に振りかえる領域(51kg以上)に今回唯一入っているマシンの#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/ミシュラン=MI)は予選11位だった。

GT300クラス(参加24台)では#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(R.ライアン&柳田真孝/DL)がポールを獲得。Q1でライアンが首位突破を決め、Q2では柳田が後続に1秒以上の大差をつける快走を披露しての“完全ポール奪取”だった。GT500のチャンピオン経験者同士という強力コンビが待望の今季初ポール、柳田は「苦しい戦いが続いてきましたが、チームが素晴らしいクルマに仕上げてくれましたし、こういった(難しい路面)コンディションでダンロップのウエットタイヤが良いパフォーマンスを発揮してくれました」と陣営全体の努力と貢献を讃えている。

GT300クラスの予選2~6位は以下の通り。
2位 #51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一&坪井翔/BS)
3位 #55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一&S.ウォーキンショー/BS)
4位 #4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝&片岡龍也/YH)
5位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人&山内英輝/DL)
6位 #3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹&高星明誠/YH)

ドライバーズポイントリーダーで52点=52kgハンデ(GT300は51kg以上も全てウエイトとして積む)の#65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹&蒲生尚弥/BS)は予選9位。なお、GT300クラスのドライバーズランク2位は予選4位の#4 初音ミクAMGで、同じマシンでタイヤが違う#65 AMGとは2点差という接戦になっている。

決勝は明日(現地8日)実施される。このレース自体の展開はもちろん、GT500、GT300両クラスとも、11月の最終戦ツインリンクもてぎに向けてチャンピオン争いの状況がどう動いていくかも注目される。

《遠藤俊幸》

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