【スーパーフォーミュラ 第5戦】2年ぶりの九州オートポリス戦開幕…金曜1番時計はチーム無限の山本尚貴

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金曜の1番時計をマークした#16 山本尚貴(チーム無限)。
  • 金曜の1番時計をマークした#16 山本尚貴(チーム無限)。
  • 出走前の#16 山本尚貴。おそらくバイザーの具合を見ていたのだと思われるが、入念にヘルメットを確認していた。
  • 前戦に続いてソフト(赤)とミディアム、2種のドライ用タイヤが使用される。
  • 金曜フリー走行2番手タイムの#10 塚越。
  • 金曜フリー走行3番手タイムの#36 ロッテラー。
  • オートポリスにSFの実戦が帰ってきた(手前#1 国本は金曜4番手タイム)。
  • 前戦優勝の#15 ガスリーは金曜5番手タイム(写真はチェック走行のためのレインタイヤ装着時)。
  • 今週末は暑いコンディションが予想されるオートポリス。

オートポリス(大分県)では2年ぶりの開催となる全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第5戦のレースウイークが8日、同地にて始まった。金曜フリー走行では2013年王者の山本尚貴(チーム無限)がトップタイムをマークしている。

昨年は春に九州地方を襲った地震災害による影響で、大分県日田市にあるオートポリスでのSF開催は残念ながら不可能に。しかし関係者や地域の方々の尽力のおかげをもって、今季は2年ぶりに九州のファンが待望していたSFオートポリス戦が開催されることとなった。

SFは昨季からワンメイクタイヤの供給元がヨコハマにかわっているので、ヨコハマ使用でのオートポリス実戦は初。しかも今回は前戦もてぎに続いてドライ用タイヤ2スペック制(ソフト&ミディアム)での戦いになるため、予選、決勝ともに未知要素が少なくないなかでの戦いだ。戦う側は大変だが、見る方には一層の面白さが期待できる。

SFの使用タイヤセット数の規定にはいろいろと複雑な面があるのだが、今大会はソフトとミディアムの新品が各2セット供給され、それに前戦から持ち越しのタイヤ(ソフトかミディアム)が2セットで、各車は計6セットのドライ用タイヤを持った状態でレースウイークを戦い始めることになる(なお、今大会は3段階ノックアウト予選のQ1ではソフトが使用できない決まりに)。

予選前日の8日は、レースウイーク恒例の金曜フリー走行(専有走行)が15時40分から約1時間にわたって実施された。天候は晴れ、路面コンディションはドライ。この日は日差しが結構強く、路温はセッション開始時で42度あった。

このセッションでソフトを積極的に使う陣営は多くなかったと見られるが、そのなかで最後に持ち越しのソフトを使ってトップタイムを出したのが#16 山本尚貴(TEAM MUGEN/ホンダ)。タイムは1分27秒423で、タイヤのマイレージや路面コンディション等の変動要素を含めた参考タイムという話のなかではあるが、山本自身がそれ以前にミディアムで記録していた自己ベストタイムより約2秒速かった。「アタックは(完璧な出来とはいえず)もっとうまくやれたと思います」との本人談なので、今日のセッション終盤におけるタイムの伸びしろ自体はもっとあったようだ。

山本は「最近のSFはコンディションに(順位関係が)大きく左右されますからね」とも語り、参考タイム1番時計で安心できるものは何もないことはもちろんとしながらも、「このところ、どういう状況でもタイムシートのこういう位置につけられない感じでしたからね。今回いい滑り出しになっているとは思います」と、マシンの感触に手応えを語っている。

今季の山本は開幕戦鈴鹿で2位となったものの、以降は表彰台獲得がなく、2013年以来4年ぶり2度目の王座獲得に向けてそろそろ大きいポイントが必須というところ。前戦で僚友の新人#15 P.ガスリー(TEAM MUGEN/ホンダ)が初優勝したという発奮材料もある。今日の良い滑り出しを明日以降につなげて、山本は鈴鹿以外でのSF初勝利を達成する好機としていきたいところだ。

金曜フリー走行の2番手タイムは#10 塚越広大(REAL RACING/ホンダ)。前戦では2ストップ作戦を採ってレースを沸かせてくれた実力者・塚越、今回も楽しみな存在となりそうな気配が漂う。3~4番手はトヨタ勢のチャンピオン経験者、#36 A.ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S/トヨタ)と#1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)。そして前戦で初優勝を遂げた#15 ガスリーが5番手だった。

明日(9日)はポールポジションを争う公式予選日。天気予報は概ね良く、引き続き暑いコンディションでの戦いが展開されそうだ。3段階ノックアウト方式の予選は13時45分開始予定となっている。

《遠藤俊幸》

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