JR東日本は9月5日、レール輸送列車用の新型車両としてキヤE195系気動車を新造すると発表した。今年冬以降の運用開始を目指す。
レール輸送列車は、交換用のレールを運ぶために運行されている列車。JR東日本はレール輸送に対応した貨車を保有しており、機関車がけん引して各地にレールを輸送している。これらの車両は国鉄時代に製造され老朽化が進んでいた。
このためJR東日本は「気動車方式による効率的な輸送システム」を検討。JR東海が2008年に導入したレール輸送用気動車のキヤ97系をベースとし、雪や寒さに対応するための機能を加えた新型車両を導入することにした。機関車けん引から気動車への移行により、方向を変える際は機関車の付け替えの手間が省けるなどのメリットがある。最高運転速度は機関車けん引方式より10km/h速い95km/hだ。
量産先行車としてロングレール(長さ150m)輸送用の11両編成1本と定尺レール(同25m)輸送用の2両編成1本を新造。今年冬以降に性能試験を実施して運用を始める予定だ。運用区間は仙台を中心とした東北エリアになる。