フォルクスワーゲングループの排ガス不正問題を巡って、同社と元経営トップとの対立が表面化している。
事の発端は、一部ドイツメディアの報道。同メディアに対して、フォルクスワーゲングループの元監査役会会長のフェルディナント・ピエヒ氏は、「当時のマルティン・ヴィンターコーン社長が、排ガス不正問題を把握していながら、対応を怠った」と述べたという。
これを受けて2月8日、フォルクスワーゲン監査役会は声明を発表。「2016年春、ピエヒ氏から同様の話があったことを確認している。法律事務所のJones Dayに調査を依頼したが、明確な証拠は得られなかった」と、ピエヒ氏の主張に反論した。
なお、フォルクスワーゲン監査役会は、「フォルクスワーゲン取締役会は、ピエヒ氏への対抗措置を慎重に検討中」と、法的手段に訴える可能性も示唆している。