10月3日、東武鉄道浅草駅。同社幹部などが待つ特急ホームに、11時15分、日光詣スペーシアが入ってきた。いつも走ってる“金色スペーシア”で、何の変化もなさそうだ。ホームの式典幕を見ると「東武鉄道×台湾鉄路 連携施策 第3弾」と記されている。
式典タイトルは、「台湾鉄路 自強号『日光詣スペーシア』デザイン車両運行開始記念 出発式」。その名のとおり、金色スペーシアのカラーリングを施した台鉄特急「自強号」用車両と、金色スペーシアが同時出発するというイベントで、昨年末に友好鉄道協定を結んだ東武と台湾鉄路の連携イベントの第3弾。第1弾は記念乗車券・相互乗車券、第2弾は東武特急に台鉄「プユマ」のカラーを施した。今回は、その“逆版”。
「東武側の日光詣スペーシアには、デザインが更新されたマークが貼られている」とスタッフ。ドア横の円形ステッカーには、金色スペーシアと同じデザインの自強号用E1000形電車が描かれている。
「側灯滅! ドアよし」。11時30分、出発信号が青に変わり、ステッカーだけが変わった金色スペーシアが、浅草駅・大阿久信二駅長の合図とともにするすると特急ホームを離れていった。
「国境をこえ、同じ塗装の車両と同時出発する瞬間に立ち会えてうれしい。これをきっかけに、また多くの台湾の人が訪れ、当沿線の人たちも、もっと台湾を訪れてほしい」(東武鉄道営業部スカイツリーライン高橋健一営業支店長)