搭載車両、続々! 新カーオーディオ・システム、クラリオン「フルデジタルサウンド」の音と魅力

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TOYOTA・プリウス by “LEROY(ルロワ)”(愛知県)
  • TOYOTA・プリウス by “LEROY(ルロワ)”(愛知県)
  • Volkswagen・ゴルフ ヴァリアント  by “VIBES(ヴァイブス)”(石川県)
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革新の新機軸カーオーディオ・システム、Clarion『Full Digital Sound』。デリバリー開始から早2か月が経過し、搭載車両が全国で続々と完成している。それらは、『Full Digital Sound』に何を期待し、何をめざして作られたのだろうか…。

これをチョイスしたユーザー、そしてプロショップを取材し、その音を聴きながら、選択の理由と魅力について、じっくりと話を伺ってきた。

■「仕事車として長時間乗れば乗るほど、純正の音に不満が募り…」
Volkswagen・ゴルフ ヴァリアント (オーナー/野崎和哉さん)by “VIBES(ヴァイブス)”(石川県)

まずは石川県の実力ショップ“ヴァイブス”が製作した、野崎さんのゴルフ ヴァリアントからご紹介していく。最初に、野崎さんが『Full Digital Sound』をチョイスした理由からご説明していこう。

野崎さんは普段、このゴルフ ヴァリアントを仕事で使っている。走行距離はひと月約4000キロにおよぶとのことだ。しかしながら走れば走るほど純正オーディオの音への不満が募り…。そうして野崎さんはその音をなんとかしたいと考えて、5月の初旬、“ヴァイブス”の門を初めて叩いた。

そこで野崎さんは、「スピーカー交換」プランの提案を受ける。予算約10万円の、エントリースピーカーをしっかりとしたデッドニングを伴いながら取り付ける、スタンダードな入門プランである。そのプランを一旦持ち帰り検討した野崎さんが“ヴァイブス”を再び訪れ、オーダーしたのは…。

Clarion『Full Digital Sound』だった。

提案されたプランを検討しながら、いろいろとネットで調査していた野崎さんの目にClarion『Full Digital Sound』がとまったのである。提案されたプランよりも予算は膨らむ。しかし、音への期待感、純正オーディオが交換しにくいクルマに向いたシステムであること、そして革新の技術であること、以上を総合し、野崎さんは『Full Digital Sound』の装着を決めたのだ。

かくして野崎さんのゴルフ ヴァリアントには、フルデジタルサウンドプロセッサー(サウンドプロセッサー/ツィーター/コマンダー)『Z3』(税抜定価:12万5000円)、フルデジタルスピーカー『Z7』(税抜価格:8万7000円)が搭載されることと相成った。仕事車であるために、荷室の積載性を削りたくない、という理由でサブウーファーの搭載は敢えて見送られている。

なお、インストールの手法は、純正の質感を崩さない“ストックスタイル”が採用された。ドア内部のデッドニングは、“ヴァイブス”としてのスタンダードなメニューで施されているものの、各スピーカーは純正位置に“隠して”取り付けられている。そのあたりについて、“ヴァイブス”の新谷店長はこう説明してくれた。

「当店では、エントリーシステムを搭載される方には、基本的にカスタム・インストールはお薦めしていません。ツィーターをピラーに埋め込んだり、ミッドウーファーを内張りパネル面まで立ち上げる取り付け方があり、それらを選択したほうが音が良くなることはご説明いたします。しかしその上で、取付工賃が抑えられる取り付け方をお薦めしているんです。まずはミニマムな予算で収まるように。そこのところをもっとも重要視しているんですよ」

ちなみに、このゴルフ ヴァリアントと同様な取り付け方法を取った場合、製品+取付工賃の総額(税抜)は、約30万円、とのことだ。この予算額が、Clarion『Full Digital Sound』を手にすることができるスタートラインの数字となる、とのことである。

さて、そのサウンドを確認すべく運転席に乗り込み、試聴ディスクをソースユニットである純正ナビに挿入し…。

音が鳴り最初に感じたのは、低音の質の良さだった。サブウーファーを用いていないのに、低音の量感はたっぷりあり、しかも良く締まっていて、反応も早い。サブウーファーを使えばさらに良くなることは確実だが、これを聴いている限りでは不足を感じない。

次に印象的だったのは、リアルさだ。ステージの再現性のリアルさと、音色1つ1つのリアルさの両方を感じ取ることができた。サウンドコントロール機能が確かであるので、ステレオイメージの再現性が高いのと、『Full Digital Sound』が原音の情報を正しく表現できているからだろう。

価格に対するバリューはかなり高い。この予算で手にできるサウンドとしては、最上級レベルにあると思えた。十分なHi-Fiサウンドを堪能できた。

ところで、『Full Digital Sound』には、これまで筆者が気が付いていなかった、以下のようなメリットが存在していた。新谷さんはこう話す。

「ゴルフ ヴァリアントには“アイドリングストップ”機能が付いているのですが、通常のカーオーディオ・システム(アナログシステム)を搭載すると、車種やシステムによっては再始動時の度にオーディオの電源が落ちる場合があるんですね。なので、“アイドリングストップ”を使わないか、もしくは手をかけてなんらかの対策を講じるかのどちらかとなるのですが、『Full Digital Sound』では消費電力が少ないために、このヴァリアントにおいては、“アイドリングストップ”が発動したときでもオーディオの電源が落ちることがないんです。『Full Digital Sound』にはこんなメリットもあるんですね」

さすが『Full Digital Sound』である。

新谷さんいわく『Full Digital Sound』は、エントリープランの新たな選択肢であり、特に純正システムが取り外せないクルマにおいての魅力的な有力候補、とのことである。このゴルフ ヴァリアントの音を聴いて、至極納得である。『Full Digital Sound』は、クオリティ&バリューが高い。

■プリウス・オーナーがしっくりくる、的を射たインストールを実践!
TOYOTA・プリウス by “LEROY(ルロワ)”(愛知県)

続いては愛知県の有力ショップ“ルロワ”の最新デモカー、プリウスをご紹介しよう。

このクルマにおいては、Clarion『Full Digital Sound』で、フロント2ウェイ+サブウーファーのフルシステムが組まれている。詳細は以下のとおりだ。フルデジタルサウンドプロセッサー(サウンドプロセッサー/ツィーター/コマンダー)『Z3』(税抜定価:12万5000円)+フルデジタルスピーカー『Z7』(税抜価格:8万7000円)+フルデジタルサブウーファー『Z25W』(税抜価格:7万3000円)、という構成である。

インストール方法は、“カスタム・スタイル”。ツィーターは位置と角度が吟味された上でAピラーに埋め込まれ、フルデジタルスピーカーは、音をダイレクトに車室内に送り込めるように、パネル面まで立ち上げてセットされている。高音質を狙うための手法が存分に展開されているのである。

コンセプトはズバリ、“『Full Digital Sound』搭載の、最上限の仕様を提示すること”。『Full Digital Sound』の魅力を最大限に引き出すとともに、上限をきっちりと見せることが目指されているのである。こだわりだせばキリがないのがカーオーディオだ。ユニットに贅を尽くし、インストールにもとことんこだわれば、総額1000万円、やりようによっては2000万円規模のシステムになることもあり得ない話ではない。

しかしながら、Clarion『Full Digital Sound』ならば、ツィーターとミッドウーファーの交換は不可だ。外部パワーアンプも基本的には必要ない。であるので、上限をはっきりと示すことができるのである。

ちなみにここまで手をかけたとしてその場合の予算総額は、約100万円、とのことである。ここから自分にとって必要だと思うものだけを残していけば、どのくらいの予算で収まるのかがすんなりと計算できる。

なお、当プリウスに施されている“カスタム・スタイル”は、プリウス・オーナーがしっくりくるであろう、的を射た仕様となっている。ここもこのクルマの見るべきポイントの1つである。

例えば、ラゲッジルームのサブウーファーボックス。容量は約26リットルであるのだが、これはメーカー推奨容量のミニマムレベルだ。サイズの大きなボックスはプリウスというクルマのコンセプトと馴染まない。そのように“ルロワ”代表の小山さんは考えて、ミニマムなボックスとして、積載性をできる限り確保した。ラゲッジフロアにフタをすることで、スペース一杯に荷物を積むことも可能となる。

では、音のほうはどうなのだろうか。

そのサウンドをチェックすべくプリウスのコクピットに腰を下ろし、試聴トラックをスタートさせると…。

一聴して、そのサウンドのレベルの高さに驚かされた。質感はあくまでもハイエンド・カーオーディオのそれであり、非常に繊細で滑らか、解像度もすこぶる高く、S/N感も申し分ない。

何より好印象だったのは、サウンドの温かさ。演奏者の体温が感じられる音、とでも言おうか、演奏に熱が感じられたのだ。『Full Digital Sound』はどちらかというと、音が研ぎ澄まされていることでそれがクールな印象となって伝わってくる傾向があると感じていた。しかしこのプリウスのサウンドは、あくまでもウォームなのだ。

そしてステージの奥行きの深さと、左右の広さにも唸らずを得なかった。左右のウインドウの外にまで、フロントガラスのさらに前方にまでサウンドステージが存在している。これは原音の情報量を余すことなく再現できているクルマでしか味わえない、特別な感覚だ。サウンド面においても、マックスが提示されている…、そう感じずにはいられなかった。

音をまとめるにあっての『Full Digital Sound』の印象を、小山さんに訊いてみた。

「こちらが意図を持ってコントロールすると、『Full Digital Sound』はそれに対してリニアに反応してくれました。扱いやすいと感じました。ちなみにクロスオーバー調整は、アナログシステムでのスタンダードな数値に落ち着いたのですが、それが案外向いていそうな印象ですね。

チューニングアプリの操作性も快適でした。タイムラグなく反応してくれますから、数値を変えたときの確認もスムーズに行えます。ストレスなくチューニングできました。アプリの使い心地は上々です」

ところで小山さんは、『Full Digital Sound』を、どのような層に向けて訴求していこうと考えているのだろうか。

「音に興味はあるものの、カーオーディオはなんとなくハードルが高いと感じていた層にアピールしていきたいですね。そして、エコへの意識が高い方、新しいものへの感度が高い方にも向いたシステムだと思っています。

デモカーではここまで手を加えてありますが、フロント2ウェイ+サブウーファーのシステムをデッドニングなしで組む、25万円ほどのプランがスタートとなると思います。しかしお薦めなのは、そこにデッドニングをプラスする、約30万円のプランですね。それを追加するだけでも、サウンドが一変しますから。せっかくプロショップで組むのですから、プロショップのバリューも手にしていただきたいと思うんです。『Full Digital Sound』であっても、ドア内部の音響的なコンディションを整えていかないと、その性能を十分に引き出すことは不可能です。『Full Digital Sound』の良さを確実に楽しもうとするならば、デッドニングはお薦めしたいところですね」

なお“ルロワ”では、来る7月2日、3日の週末に、周年祭を開催する。その際に同店を訪れてデモカーを聴けば記念品がもらえる等の特典も用意されているとのことである。お近くならばぜひ、気軽に足をお運びいただきたい。『Full Digital Sound』の魅力を、じっくりとご確認いただく良い機会となることは間違いない。

さて、これら2台の音を聴いて、『Full Digital Sound』の実力の高さをまた改めて実感することができた。これに興味を抱きながらもまだその音を耳にしたことがないというのなら、ぜひともお早めに、デモカーや試聴機を用意しているお近くのプロショップを訪ねてみてほしい。聴いて後悔することはないはずだ。

搭載車両、続々出来! 新カーオーディオ・システム Clarion『Full Digital Sound』の音を聴き、魅力を訊く!

《太田祥三》

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