経産省、水素関連に1兆円投資へ…エネルギー革新戦略

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ホンダ クラリティ フューエル セル(参考画像)
  • ホンダ クラリティ フューエル セル(参考画像)
  • スマート水素ステーション(参考画像)

経済産業省は、昨年秋の官民対話での「エネルギー・環境制約を新たな投資につなげる」との総理指示を踏まえて「エネルギー革新戦略」を策定した。

戦略の実行で、2030年度には、省エネや再エネなどのエネルギー関連投資28兆円で、このうち水素関連が1兆円を想定する。

省エネでは、全産業へのトップランナー制度の拡大や、中小企業・住宅・運輸における省エネルギーを強化する。再生可能エネルギーの拡大では、国民負担抑制と最大限導入の両立を図る。

新たなエネルギーシステムの構築では、電力分野の新規参入とCO2排出抑制の両立、再エネ・省エネ融合型エネルギーシステムの立ち上げ、地産地消型エネルギーシステムの構築を掲げる。

エネルギー革新戦略による新たな展開として省エネ政策のパラダイムシフトを加速する。原単位主義の徹底、個社から業界・サプライチェーン単位の省エネへ、省エネビジネスの新たな担い手創出する方針で、2016年度中に具体的な制度を見直す。

低炭素電源市場の創出と再エネ産業を再構築に向けて低炭素電源の低コストな形での導入促進や、持続的・安定的な再エネ関連事業実施の確保する。2016年度中にルール整備のあり方について一定の方向性を打ち出す。

また、IoTを活用したエネルギー産業の革新では、ネガワット取引や蓄電池制御など、新技術を活用した新ビジネスの創出、2030年までに米国と同水準(最大需要の6%)のネガワット(節電電力量)を目指す。2016年度中に、蓄電池の価格低減を加速化するなど、新たな支援の仕組みを構築する。

さらに、ポスト2030年に向けた水素社会戦略を構築する。水素ステーション、燃料電池自動車、エネファームの普及を促進するとともに、2030年頃、海外からの水素サプライチェーンを構築する。2016年度中に、将来の再エネ由来の水素社会に向けた課題・対応策をとりまとめる。

このほか、福島新エネ社会構想の実現を目指す。2020年には、再エネから燃料電池自動車1万台相当の水素を製造する。県内だけでなく、東京オリンピック・パラリンピックでも活用する。2016年夏ごろまでに構想をまとめ、すぐに実行に移す。

《レスポンス編集部》

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