腕を見せつけるための無謀運転で死傷事故、少年に不定期の実刑

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昨年8月、山形県山形市内の市道で乗用車を速度超過状態で走行させ、電柱に衝突する事故を起こし、同乗者2人を死傷させたとして、危険運転致死傷の罪に問われた19歳の少年に対する判決公判が山形地裁で開かれた。裁判所は不定期の実刑を命じている。

問題の事故は2015年8月9日の午後9時25分ごろ発生している。山形市中桜田付近の市道(片側1車線)を走行していた乗用車が右カーブを曲がりきれずに路外へ逸脱し、道路左側の電柱に衝突。クルマは中破し、助手席に同乗していた22歳の男性が死亡。後部座席に同乗していた21歳の男性が頭部強打の重傷を負った。

クルマは尾花沢市内に在住する18歳(当時)の少年が運転。事故当時は制限速度(60km/h)を大幅に超過する約90km/hで走行していたことが後に判明。家裁が検察送致を決定し、検察は「制御困難な高速度が原因で事故を起こした」として、少年を自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死傷)の罪で起訴していた。

9日に開かれた裁判員裁判の判決公判で、山形地裁の寺澤真由美裁判長は「被告は運転によって自分のかっこいいところを同乗者に見せつけようとして、事故を起こした」と認定。その上で裁判長は「被告の運転は同乗者の生命を軽視した無謀なものであり、危険で悪質」として、懲役3-4年の不定期実刑を言い渡した。

《石田真一》

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